2月18日に放送された『トドメの接吻』(日本テレビ系)の第7話。(関連)
山崎賢人「トドメの接吻」7話。愛のないキスから愛のあるハグへ。真剣佑と今度は門脇麦も奪い合うのか?
「トドメの接吻」オリジナル・サウンドトラック
Ken Arai/バップ(2月28日発売予定)

クズ設定の堂島旺太郎(山崎賢人)からは優しさが透けて見え、完璧紳士だった並樹尊氏(新田真剣佑)は闇堕ちし、登場人物それぞれの個性と立ち位置は日に日に変化している。


ではここで、大きく“旺太郎派”と“尊氏派”に分け、現在の相関図を確認してみよう。

「100億」と「7日前に戻れるキス」を味方に付けた旺太郎


旺太郎派
●並樹美尊(新木優子)
会社役員らの前で、尊氏からサイン入りの婚姻届を出された美尊は拒否反応を見せた。
「今、私の中にいるのは旺太郎なの。初めて会った時、旺太郎に言われたのよ。私はまだ本当の愛を見つけてないんだって。それをやっと見つけたのよ。もっと早く気付いてれば……。
彼に気持ちをちゃんと伝えたかった。旺太郎に会いたい」

●佐藤宰子(門脇麦)
12年前の事故で旺太郎に救われ、引き換えに弟の光太を死なせてしまった宰子。その事実に気付いて以来、旺太郎と宰子の間には主従関係ができた。
「時間を戻したい時に電話してくれたら、夜中でも朝でもお昼でも、いつでも駆けつける!」

●長谷部寛之(佐野勇斗)
旺太郎と尊氏の闘いが激化する中、“尊氏派”だった長谷部が旺太郎に理解を示し始めた。
「前にエイトに言われたんです。知っていて何もしない奴が一番の悪だって。
美尊を本当に幸せにできたのは、尊氏さんじゃなくてエイトだったかもしれない」

尊氏派
●布袋道成(宮沢氷魚)
旺太郎曰く「尊氏の熱狂的な信者」。幼少期、弁護士の父親が殺人犯を弁護して無罪を勝ち取った際、いじめに遭った布袋に味方したのは尊氏だけだった。
「あの人は俺の神だよ!」

不明
●春海一徳(菅田将暉)
小山内和馬(志尊淳)に刺される旺太郎を救うこともあったが、基本的に傍観者に徹する春海。しかし、7話では尊氏に自ら接触した。
「世の中にはエレベーターで降りるみたいに簡単に過去に戻れる人間がいるって知ってる? そんなことができたら便利だよねえ~。失敗しても何度だってやり直せるんだからさあ、人生を。
もし、そんな奴が自分に敵意を持っていたら……怖いよねー!」

春海はなぜか、タイムリープの秘密を尊氏に漏らした。

タイムリープしないように抱き合う旺太郎と宰子


布袋に殺害された旺太郎を救うため、7日前に戻る目的で宰子は美尊にキスをした。「なんで100億にキスをしたんだよ!?」と旺太郎に問い詰められた宰子は、2つの理由を挙げている。
「1度だけなら夢だと思ってくれるかも」
「あなたへの思いを残したまま、会わせてあげたかった。あなたを幸せにできるのは、あの人だから」

「彼に気持ちをちゃんと伝えたかった。旺太郎に会いたい」という美尊の言葉をこっそり聞いたからこそ、宰子はキスの相手に美尊を選んだ。宰子も旺太郎に惹かれているが、その感情は押し殺した。

「私、道具になる! あなたの役に立つ道具になる」

たまらなくなり、宰子を抱きしめる旺太郎。タイムリープしてしまうから、キスはできない。ハグだ。今までは愛のないキスをしてきた2人が、今度は愛のあるハグをしている。キスよりも重みのあるハグ。
旺太郎は、陰で美尊のことを「100億」と呼んでいる。
彼女に対し、愛がないことがわかる。旺太郎が美尊に見ているのはお金だけ。でも、宰子への態度は違う。「道具になる」と宣言した宰子への接し方は、道具に対するそれではない。「愛なんて捨てたよ」と言っていた旺太郎が、宰子には愛を表現している。

バレ始めた“7日前に戻れるキス”


7話で進展があったのは、旺太郎と宰子の仲だけじゃない。
“7日前に戻れるキス”が、旺太郎と宰子だけの秘密ではなくなってきた。

まず、宰子とのキスで7日前に戻った美尊。彼女はタイムリープを夢だと捉えていたが、旺太郎と抱き合う宰子を見てしまった。夢の中に出てきた“見たこともない女の人”が存在していた! あのタイムリープは現実なの? 美尊は宰子を見て、思わずフリーズする。

そして、尊氏。長谷部襲撃事件の現場にいた女性(宰子)と、春海からのヒントで点と点がつながった。この女こそ、春海が言っていた“過去に戻れる人間”ではないか!? 気付いた尊氏は春海に会いに行く。
「この女と堂島旺太郎は、12年前のある事件でつながってました。過去に戻れるって、どういう意味ですか?」

もし尊氏が“7日前に戻れるキス”のことを知ったら、大変なことになる。旺太郎へ異常なライバル心を燃やす男だ。形勢を優位に進めるため、躍起になって宰子のキスを奪いに行きかねない。美尊だけでなく、宰子を巡る争いが勃発するかもしれないのだ。

この仮説を進めると、2種の対立構造が生まれる。
・美尊に対して、“愛がある尊氏”と“愛のない旺太郎”が争う。
・宰子に対して、“愛がある旺太郎”と“愛のない尊氏”が争う。

やはり、筆者は旺太郎と宰子が結ばれることを期待している。旺太郎に惹かれる宰子と、“宰子に愛がある旺太郎”である。2人の感情は、抱き合う姿からだだ漏れしているではないか。
(寺西ジャジューカ)

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