2月4日に放送された『トドメの接吻』(日本テレビ系)の第5話。(関連)
「トドメの接吻」5話、山崎賢人と門脇麦が初めて交わした愛のキス「キスしてほしくなったら言って!」
「トドメの接吻」オリジナル・サウンドトラック
Ken Arai/バップ(2月28日発売予定)

キスとは本来、愛情表現のはずだが、このドラマではタイムリープの手段として描かれている。
しかし、今回から趣きが変わってきた印象。明らかに愛が芽生えているのだ。

第5話あらすじ


助かるはずだった並樹グループ会長・並樹尊(山田明郷)が死去し、自分に惹かれていた美尊(新木優子)の態度が冷たくなった。
これらの異変を挽回するため、堂島旺太郎(山崎賢人)は佐藤宰子(門脇麦)へ無理矢理にキス。7日前にタイムリープした旺太郎は医師に連絡して尊の延命を図るが、処置が間に合わず尊は死去した。

「父さんはもういない。これから美尊のことを守っていけるのは僕だけだ」という理由で、尊氏(新田真剣佑)は美尊にプロポーズを申し込む。
その上、12年前に起こった事故のクルーズ船船長は旺太郎の父親だと暴露する尊氏。

美尊 でも、ご両親は強盗に襲われたって……
尊氏 同情を買うための嘘だよな?
旺太郎 美尊さん、それは……
美尊 あなたの言うことはもう信じられない!

事態を改善するどころか、余計に立場を悪くしてしまった旺太郎。
「時間を7日戻したくらいじゃ変えられない!」(旺太郎)

キスは決して万能ではないと、旺太郎は気付き始めた。

「人生を変えるチャンス」と「母の重体」、旺太郎はどっちを選ぶ!?


尊氏の思惑通り事は進み、美尊との婚約披露パーティが開催される。旺太郎は会場に乗り込み、説得工作に出た。だが、旺太郎は美尊の信頼を失ってしまっている。
気持ちが固まる前にパーティを開く尊氏の強引さに戸惑いつつ「これが宿命なのよ」と美尊。
しかし、旺太郎は「本当の愛なの!?」「それじゃ今までと何も変わらないよね」と迫る。

旺太郎が訴えるのは「宿命だ」と諦めることなく、未来を変えることの重要性だ。
「お兄さん(尊氏)には秘密がある。それを知れば未来を変えられるかもしれない」(旺太郎)

パーティの最中、尊氏の秘密が収められているテープを社長秘書の郡次(小市慢太郎)から奪い取ることに成功した旺太郎。千載一遇のチャンスだが、そんな時に病院から母・光代(奥貫薫)が事故で意識不明の重体だと連絡が入った。

初めての愛を込めたキス


テープ強奪を優先したため、旺太郎は母の死に目に会えなかった。それを知った佐藤宰子(門脇麦)は、旺太郎へ会いに行く。

「お母さんが亡くなってから今日で7日目。今なら助けられる!」(宰子)

今度は、旺太郎がキスを拒絶する。自分の人生を切り開くテープを手に入れた今、タイムリープするわけにはいかない。7日前に戻り、もう一度手に入れられる保証はどこにもないのだ。

宰子 お母さんを救うチャンスも二度と来ない! それでも後悔しない?
旺太郎 お前は知らないだろうけどな、おふくろを助けたところで何も元に戻せないんだよ! キスじゃ変えられない過去があんだよ……。
宰子 前に進めば人生は変えられるって私に教えた! 私、うれしかった。
過去はダメでも、未来は変えられるかもしれない! キスしてほしくなったら言って!!

思い直した旺太郎は宰子に駆け寄り、タイムリープ後は自分の代わりにテープを奪うよう依頼した。懸命にうなずき、指示を聞く宰子。
旺太郎 それと……ありがとう。
宰子 え?

今までと意味合いが全く違う。宰子とのキスは、おぞましさが伴うものでしかなかったのに……。宰子も旺太郎の腰に手を回しており、気持ちが傾いていることは明らかだ。


“7日前に戻れるキス”より意志が勝る


7日前にタイムリープし、階段から転落する直前の光代を救い出すことができた旺太郎。事故から12年経った今も弟・光太を探し続ける母親に向かって口を開いた。
「言い忘れてたけど、光太のこと嫌ってなんかないからな。嫌いなわけないだろ! 俺の弟だぞ。思い出したくなかったんだよ。辛いから……」(旺太郎)

クズ設定だった旺太郎のキャラにほころびが見え始めた。
母親を抱きしめながら涙している。そもそも12年前の事故では、危機的状況で宰子を助けたような男の子だったのだ。

一方、パーティ会場で宰子はテープ奪取に失敗していた。尊氏の秘密を教えられないのだから、美尊に心変わりを促すのは難しくなる。このまま、尊氏の思惑通り事は進むのか……。

旺太郎は、美尊のいるステージに駆け上った。
美尊 兄の秘密って何なの?
旺太郎 ごめん、手に入れられなかった。だから……

唐突に美尊へキスする旺太郎。驚く美尊に「前に進めば未来を変えられる」と言葉をかける旺太郎。美尊は、今度は自分から旺太郎にキスをした。
これで、一つの正解が出た。タイムリープなんて本当は必要なかった。「前に進む」意志で、未来はいくらでも変えることができる。それが明らかになった瞬間だ。

これからの旺太郎の行動は注目だ。“7日前に戻れるキス”を絶対と信じ続けるのか。己の行動一つで未来を切り開いていくのか。タイムリープ後が上手くいかなかったとしても、今の旺太郎は強い。
(寺西ジャジューカ)