
「孤独のグルメ Season7」Blu-ray BOX
羊と高田延彦の筋肉
久しぶりに訪れた武蔵小杉。乱立するマンションに驚きつつ、五郎さんは上層階に住む村井美咲(水野真紀)の自宅へ。内装の相談を受けるも、コーヒーか紅茶か決められないほど優柔不断な村井を相手に、疲れ果てた五郎さんは、「腹が減った」と街をさまよい始める。
変化し続ける武蔵小杉の中で、五郎さんが見つけたのは昔から変わらない商店街だ。焼き鳥などの赤ちょうちん系に惹かれつつも、「ジンギスカン」の暖簾を見つけると、「それはいい。とてもいい」とさっそく中へ。
清潔感がありながら、煙モクモクの店内で五郎さんはメニューと向き合う。定番の「チャックロール」(肩ロース)から、「羊のウインナー」などバリエーションは様々だ。店主(高田延彦)のモリモリの筋肉は、羊をより美味そうに見せてくれる。
肉を食いちぎる「ミチッ!」
「あぁ、この匂い、、、そこにこの音」
他の客が食べるジンギスカンに居ても立ってもいられない五郎さん。「チャックロール」が届いた瞬間、まるでクライマックスのように勢いのあるBGMが流れ、テンションも急上昇する。
「美味しくなれよ〜。俺のチャック」
まずは、塩だけで素材の味を楽しみ、続けてネギを乗せて食べる。
「うひょー! やっぱり肉は骨の周りに限る。くぅーべらぼうにうまい!」
「脂がブクブクするまで焼くのがオススメです」
「ラムの骨付きハム」は、チャックロールと打って変わって、店員の言う通りにじっくり焼き上げ、「脂のブクブク」を確認してから一気に頬張る。骨を持ち、「ミチッ!」と食いちぎる姿は、まぁマネしたい。脂のブクブクも見てたいし聴きたい。
脳内独り言がもはや意味不明
十分に主役感のあったハムに続き、待ってましたとばかりに「ジンギスカンセット」が登場。網が下げられ、あの形の鉄鍋がセットされる。
「タレよし、美味し。これはもうバカ野郎級に美味い」
モモ肉、チャックロール、ショルダーを鉄鍋の曲線に寝かせるように並べて、ちょっと焼きすぎちゃったり、もやしがポロっと鉄鍋からこぼれたり、五郎さんは小忙しそう。食べ物にせかされる姿が、なんだか羨ましい。
「俺が勝つか、羊が勝つか、ラム肉バトルロイヤルだ」
バクバク羊を口に放り込み、テンションはマックスへ。脳内の独り言の意味も解読困難になってくる。
「煙が俺と鍋を包んで一つにする。俺がジンギスカンで、ジンギスカンは俺だ」
ついにジンギスカンになってしまった五郎さんは、「チャックロォールゥ!」と脳内で巻き舌まで披露。頭がはしゃぎすぎている。
「俺はヒグマだ」とかなんとか言って、一気に肉と飯をかっ込み、店を後にした。
「ジンギスカンは、忘れたころに現れて、強烈な印象を残して去っていく。かっこいいなぁ」
わかる。ジンギスカンってそんな感じ。
(さわだ)
「孤独のグルメ Season8」
放送時間:金曜24時12分〜
出演:水野真紀、高田延彦
原作:原作/久住昌之・画/谷口ジロー
音楽:The Screen Tones
久住昌之、フクムラサトシ、Shake、河野文彦、栗木健オープニングテーマ:「Goo,Goo,Goro!」作曲:久住昌之演奏:The Screen Tonesエンディングテーマ:「五郎の12PM」作曲:久住昌之歌:伝美脚本:田口佳宏 児玉頼子演出:井川尊史 北畑龍一 北尾賢人