
ミキ亜生の私服をコシノヒロコが絶賛
霜降り明星(粗品、せいや)、ミキ(昴生、亜生)、EXIT(りんたろー。、兼近大樹)がMCを務め、4月26日に放送された『霜降りミキXIT』(TBS系)のゴールデン2時間SP。せいや・兼近・亜生の3人が私服姿のEXILEとファッション対決に臨むという企画「抜き打ちガチ私服ランウェイ 国民的グループと対決SP」のなかで、審査員を務めた世界的ファッションデザイナー・コシノヒロコが、亜生の私服センスを絶賛する一幕があった。【関連レビュー】霜降り明星優勝『M-1グランプリ2018』採点データ分析。立川志らく「99点」が投げた大きな波紋
EXILE vs せいや・兼近・亜生のファッション対決 審査員はガチのプロ
企画の冒頭、司会を務める粗品は「EXILEの方たちには、この対決があることを言っていません」と告げる。何も知らずにガチの私服姿で登場するEXILEに対し、3人は事前に用意した勝負服で挑み、まさかの「EXILE×芸人」のファッション対決が実現することになった。審査員を務めるのは、コシノヒロコとMatt、河北麻友子、新井恵理那、藤田ニコル。コシノヒロコは言わずもがな世界的なファッションデザイナーであり、ニコルも自身のブランド「NiCOLON(ニコロン)」「CALNAMUR(カルナムール)」を手掛けている。ファッションのプロたちを相手にごまかしは効かない。はたして、EXILEと3人、どちらにファッションの女神はほほ笑むのか……?!
「番組のセットの下見」と称して連れてこられたEXILE
1人目の対戦相手は関口メンディー。セットの幕が開き、拍手で迎えられた関口は「いやいやいや! ちょっと待って! 何が行われてるんですか!?」と大あわてする。それもそのはず、EXILEのメンバーたちは、「スポーツ系の番組のセットの下見」とニセの予定をスタッフに告げられ、何も知らずに局入りしたガチの私服姿でスタジオにやってきたのだ。呆然としたままのメンディーに素早く音声スタッフが近づき、忍者のような速さでピンマイクを装着する。この日のメンディーの私服は、4万円のヴィンテージパンツに「Maison Margiela」の6万500円の靴、「STUSSY×TOMOO GOKITA」の6000円のTシャツ、そして「Maison Margiela」の20万円ジャケットというコーディネート。「本日のファッションのテーマは?」と尋ねられ、「全然テキトーです、ホントに」と困惑しながら答える。
「どうですか?」と話を振られたMattは、「いいところも悪いところも見つからない」と辛辣なコメントを放ち、思わずメンディーは苦笑い。続く河北が「ダサくはないんですけど、特にオシャレでもない。
さらにせいやが「ランウェイはこういう人のためにできたんじゃないんだよ! オシャレな人たちが通る道!」と満面の笑みで挑発すると、さすがのメンディーもカチンと来たのか、「ランウェイ歩くために来てないんで」と反論。その一方でコシノは、「地味な服をカッコよく着れる人ってそういない」「普通の人が着ると、本当難しい服よね」と、メンディーののセンスを高く評価した。
対するミキXITチームの3人からは、兼近がランウェイへ。青色のパーカーに紺色のスーツをあわせ、「ザ・勝ちに来た」とネイルまで見せつけるが、パーカーが「チャライダー」とニコルの「NiCORON」コラボモデル、そしてジャケットがコシノの「HEART OF LION」、さらにネイルはMattと一緒と、審査員に媚びまくった恰好。3人からは「ボケへんって約束したやんけ!」「ガチの私服で勝負するって言ったやん」と激しくブーイングを受け、メンディーにあっけなく負けてしまう。

コシノヒロコ、亜生の私服に「私めちゃめちゃ好きです」
2人目の対戦相手は、自身のファッションブランド「STUDIO SEVEN」を持つNAOTO。「アウトドア風」と語るそのファッションは、「STUDIO SEVEN」の2万2000円のシャツと2万7500円のベスト、そして「nonanaTIVE」の1万9800円のパンツというシンプルな装い。「あれ? スポーツの対決をするって……」と、まだウソ設定を信じたままのNAOTOに、スタジオの関口が「ドッキリです。僕も同じことされたんで」と告げる。「袖まくったりとか、時計してる男性すごく好きなんですよ」とニコル。150万円のロレックスに約10万円の「ルイ・ヴィトン」の靴と、高額なアイテムを身につけるNAOTOを、ミキXITチームの3人は「EXILE〜!」と冷やかし、「そうやって(名前)使うのやめてもらっていいですか!」とメンディーに呆れられる。
「コシノヒロコさん、いかがですか?」という粗品のフリを聞いて、NAOTOは思わず「コシノヒロコさんいらっしゃるんですか?!」と仰天。
そんなNAOTOと対決するのは、芸人になる前に「アパレル企業から内定をもらっていた」という亜生。その姿は、「DAIWA PIER39」の2万6400円のベストの上に「unfil」の2万6400円のシャツと「DAIWA PIER39」の1万7000円のシャツを重ね、「unfil」の3万6000円のパンツとコンバースの1万6200円の靴、そして顔にはサングラス。予想の上を行くコーディネートにスタジオは大いに沸き、河北は「どういうこと?!」と目を丸くする。
ポイントは「重ねて、重ねて、ちょっとチラッと見せる」と亜生。羽織ったシャツをめくり、中の紫色のベストをチラ見せする。さらにサングラスを指差し、「驚くなかれ」と、レンズを外して上に広げて見せ、なぜか歯を食いしばってドヤ顔。
歓声と笑いが同時に起きた亜生の私服ファッションだが、粗品にコメントを振られたコシノは、じっと目を見て「私めちゃくちゃ好きです」とひとこと。まさかの絶賛に、ミキXITチームの3人からは「うおおお〜!」と雄たけびが上がり、メンディーとNAOTOは腕を組んで「ヤバイ、ヤバイよ」と焦る。
「シャツとシャツを重ねてるってカッコいい。新しい!」とコシノ。パンツと靴の組み合わせにも「このバランス、すごくいい」と、重ねて大絶賛。

最終戦、せいや×TAKAHIROのファッション対決、結果は……
その後、審査員の評価では、5人中3人が亜生に軍配を上げ、ミキXITチームが勝利! ……と思いきや、観客のジャッジを加算した得点では、逆にEXILEチームが大きくリード。けっきょくファッション対決はEXILEチームの勝利というオチが付いた。ミキXITチームの敗北は確定したものの、せいやのプライドをかけ、TAKAHIROと最終戦を実施することに。またしても「セットの下見」という名目でスタジオに連れてこられたTAKAHIROだが、その服装はガチ私服ながらも完璧。「何ですかコレ?!」と驚くあいだも、スタジオは割れんばかりの拍手と声援に包まれる。
TAKAHIROのコーディネートは、「Maison Margiela」の10万円のニットに、リーバイスの20万円のヴィンテージパンツ、そしてコンバースの1万円の靴。シンプルかつスタイリッシュにまとまった恰好に、ミキXITチームからも「これはカッコいい!」と思わず声があがる。
粗品は「せいやとのファッション対決」とTAKAHIROに告げ、せいやは「残念でしたね! (対戦相手は)僕でした!」とヤケクソ気味にドヤ顔を見せるが、TAKAHIROは「なんとなくですけど…… もう勝てた気がします」とバッサリ。せいやは悪役ヒーローばりの表情で「クッソォォォ!」と叫ぶ。
案の定、審査員はTAKAHIROの私服センスを大絶賛。Mattは「優勝ですよね」と言い切り、コシノも「本当にカッコいいですよね」とメロメロ。「あえて悪い部分を指摘すると……?」という粗品の質問も「考えられない」とベタ褒めする。
一方、そんな四面楚歌の状況ながらも、「最高の相手じゃないか!」と勢いを崩さないせいや。「ちょっとしたパワースポット巡ろうや」とテーマを掲げ、登山ファッション風のキュートなコーディネートで勝負する。
これにMattは「出たときに感動しちゃって」とまさかのリアクション。「さっきの優勝、1回取り消し」とまで言い切る。河北も「めちゃくちゃ可愛い」と大絶賛。「1個1個がめちゃくちゃオシャレ」とのコメントに、当のせいやが「思ってたのとちゃうよ」と戸惑う。
ここへ来てまさかの番狂わせか?! と思いきや、絶賛していたはずの審査員は全員TAKAHIROに投票。観客投票を加算しても6対94と惨敗を喫し、せいや・亜生・兼近の3人は後日罰ゲームとして、新宿の大型オーロラビジョンで「こんなダサイ服でオーロラビジョンに出てきてすみません」と謝罪させられる羽目になったのだった……。
【関連レビュー】粗品号泣『M-1グランプリ アナザーストーリー』芸人たちの緊張と緩和のドラマをご報告
【関連レビュー】さらば森田、個人事務所にやってきた “ヤバい仕事”明かし、サーヤに「覚悟しておいたほうがいい」と忠告
【関連レビュー】中川家×ナイツ×サンドウィッチマン『アメトーーク!』M-1の礼二に「胸詰まる」兄・剛のピュア
番組情報
『霜降りミキXIT』TBS 月曜よる11時56分〜
MC:霜降り明星(粗品、せいや) ミキ(昴生、亜生) EXIT(りんたろー。、兼近大樹)
天谷窓大
ライター・構成作家。エンタメ媒体で芸能人インタビューを多数行うほか、音声配信アプリを主戦場にラジオ番組の企画構成を手掛ける。焼き芋アンバサダー・熱波師としての顔も。著書に「サラリーマンは早朝旅行をしよう!平日朝からとことん遊ぶ『エクストリーム出社』」(日本エクストリーム出社協会名義、SB新書)
@amayan