凸版印刷は、パッケージ分野の相模原工場(神奈川県相模原市)が「森林管理協議会(Forest Stewardship Council、以下:FSC)」 および「森林認証プログラム(Programme for the Endorsement of Forest Certification Schemes、以下:PEFC)」の「加工・流通過程の管理の認証(Chain of Custody、以下:COC認証)」を3月17日に取得したことを9日に発表した。これらは、適切な管理が行なわれている森林から伐採された木材や、それを使用した木材製品であることを証明するもので、今回の取得によって、今後、相模原工場ではFSC認証もしくはPEFC認証マークを入れた紙パッケージ製品が生産可能となる。


 同社はこれまで、環境配慮型製品の開発や提供をはじめ、顧客企業の環境に関するさまざまなビジネス支援や環境コミュニケーションの支援など、様々な環境ビジネスに取り組んできた。さらに、2002年には、商業印刷分野の朝霞工場(埼玉県新座市)と坂戸工場(埼玉県坂戸市)で、国内の印刷会社として初めてFSCのCOC認証を取得。2008年には板橋工場まで認証範囲を拡大するなど、認証分野の範囲を拡大してきた。そして昨年、同社グループ全体で生物多様性の保全活動をより具体的で確実なものとするため、保全および持続可能な利用に関する6項目の基本的な方針として「生物多様性に関する基本方針」を制定。今回のFSC COC認証とPEFC COC認証取得はこの基本方針に則ったものだという。

 今回の発表で同社は、今後、環境保全や生物多様性の保全など持続可能な材料調達に関する取り組みを行なっている企業に向けて、FSC COC認証もしくはPEFC COC認証マークを入れた紙パッケージの採用を積極的に働きかけ、これらの認証マーク入り紙パッケージを採用した企業による、環境販促を通じた生活者への啓発活動をサポートしていくとしている。