「はるきゃん」の愛称で親しまれる元AKB48石田晴香。2016年にグループを卒業し、声優、女優、ゲーム番組のMCなどで幅広く活躍している。
さらに、元AKB48の岡田彩花、鈴木まりやらが所属する1年間限定アイドルユニットSAISONにも加入し、約6年ぶりにアイドル活動を開始。なぜ再びステージに立とうと決めたのか、話を聞いた(前中後編の後編)。

【前編はこちら】元AKB48石田晴香がアイドルユニットSAISONに加入「ファンの皆さんに直接会いたくて」

【中編はこちら】石田晴香が明かすAKB48現役時代「当時は自分中心に世界が回っていたような感覚」

【写真】アイドルユニット「SAISON」に加入した石田晴香の撮り下ろしカット【6点】

──現在、MCのお仕事が多いですが、AKB48時代からトークは得意だったんですか?

石田 むしろ苦手でした。公演MCで半々に分かれて、一方のチームが着替えている間に、もう一方のチームがトークテーマに沿って喋るというのがあったんですけど、私はずっとマイクを下ろして、「おー!」って相槌だけうってました。頭の回転が遅いのもあって、喋ると変なことを言い出しちゃいそうになるんですよね。自分では制御できない言葉が出てきちゃうから、あんま喋らないようにしていて。それなのに今はMC業みたいなことをやらせてもらっているから不思議です。前よりかは話題に沿って喋れるようになったかなとは思いますけど。

──卒業後、AKB48の活動は追っていましたか?

石田 新曲が出ると「今回の衣装は可愛いな」と思ったり、好きな曲もあったりしたんですけど、「センターに知らない子がいる」みたいな感じで、ほぼ追っていなかったです(笑)。メンバーのSNSも見てなかったですし、しばらくは距離を置こうって思っていたのかな。どういう気持ちだったかは覚えてないんですけど、おそらく過去を振り返ってばかりじゃ駄目だ、みたいな思いがあったのかもしれません。

──SAISONに加入することについて所属事務所の反応はどうだったんですか?

石田 担当マネージャーに電話して、「もう一回アイドルをやりたいんですけど」と言った ら、「え? もう一回言って」と(笑)。
私としては何が何でも説得しようと思っていたので、 「今年いっぱいの活動になるので、半年間ロングランの舞台が入ったと思って許してくれ ませんか?」とお願いしたんです。基本的に「石田がやりたいならいい」と言ってくれるマネージャーさんなので、私の意見を尊重してくれて。でも担当マネージャーさんが良くても、他のスタッフさんがどう判断するのか分からないので、担当マネージャー、チーフマネージャー、ホリプロ取締役、私で4者面談をしたんです。

そしたら席に着く前から、SAISONのホームページが印刷された紙が配られていて、「まりやのいるグループなん でしょ?」という話から始まって。ホリプロ取締役に「私、アイドルをやりたいんです」って言ったら、「いいんじゃない!!」みたいな超軽い反応で......。「事務所でもアイドルグループを作ろうかな?」と言ってました(笑)。

──半年間という期間も良かったんでしょうね。

石田 それは大きいと思います。ここから5年間とかだったら、また全然反応も変わったと思うんですけど、「半年間、精一杯頑張ってね」という感じで応援してもらったので安心しました。

──久しぶりに本格的なアイドル活動を再開して、ブランクみたいなものは感じましたか?

石田 思ったよりなかったですね。年1回はステージに立つ機会があったので、このぐらいの疲れだろうなというのは分かっていましたし、全然追いつけるレベルでした。でも先日、1日に6曲の振り入れがあって、AKB48の時もそんな経験はなかったので、それはさすがにパンクしそうになりました。
でも最近は筋肉痛も収まってきましたし、筋肉もついたのかな。

──SAISONでのお披露目ライブの反響はいかがでしたか?

石田 はじめましての人もいれば、「〇年ぶりに会いに来ました!」という人も結構いて。また会いに来てもらえるってすごいことだし、「はるきゃん、またアイドルやってくれるんだ」という声もたくさんいただいたのでうれしかったです。

──対バンイベントはいかがですか?

石田 めちゃくちゃ新鮮ですね。AKB48は大所帯だったから、基本的にライブも48グループだけじゃないですか。だから舞台裏や楽屋で、通りかかる人全員に挨拶をして(笑)。知らないアイドルグループがいる状況に、まだ慣れていません。ただ基本的に可愛い女の子を見るのが好きなので、すごく楽しいです。あと特典会もやったことがなかったので、そういう文化に触れるのも初めてで。

AKB48時代も写メ会はあったんですけど、立ち位置も決まっていて、距離感もあったんですよね。今はコロナ禍というのもあってパーテーション越しではありますけど、ファンの方とチェキを撮って、サインを書いて、名前を聞いて渡すみたいな流れに、なかなか慣れなくて。短い時間でコミュニケーションを取りながらサインを書いて渡すのは難しいですね。


──残り5か月、SAISONの活動で特に楽しみにしていることは何でしょうか?

石田 これから、いろんな地方へライブに行く予定なんですよ。やっぱり東京だと行けないって人もたくさんいらっしゃるので、みんなに会えるのが楽しみですし、各地で美味しいものを食べるのも楽しみです!
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