株式会社みずほフィナンシャルグループは、金融経済教育の一環として、『空想科学読本』を刊行する空想科学研究所とコラボレーションし、「空想金融教室プロジェクト」を展開しており、このたび、1年以上にわたり展開してきた本プロジェクトの書籍化が決定。7月23日より、プロジェクト初となる「みずほ」が監修した書籍『昔話でおカネの基本がわかる!空想金融教室』(小学館)が発売された。
本プロジェクトは、高等学校での必修化など現代において必要不可欠となった「金融経済教育」を、より多くの人にわかりやすく、楽しみながら学んでもらうために立ち上げたもの。子どもたちが未来の経済社会で活躍するための知識を身につけることを目的に、親しみにくい投資の話から、難しく感じる金融や保険の話まで、有名な昔話を用いながら解説してきた。

本書では、これまでサイト上で公開してきたエピソードに、今回新たに書き下ろしたイラストやコラム・用語解説などを加えて紹介。金融の仕組みや経済の基本を、親子で楽しみながら学べる内容となっている。

また、今回の書籍化に伴い、空想科学研究所 主任研究員・柳田理科雄からのコメントも到着!

――書籍化が決まった時の感想を教えてください。
柳田:僕はかつて学習塾を倒産させたことがあり、おカネの話はこの世でもっとも苦手です。そんな僕でも、Webサイトでは、みずほさんに教えていただきながら、楽しく学ぶことができました。「世の中はそうなっていたのか!?」と驚くこともたくさんありました。書籍では、ぜひたくさんの方に、この「目からウロコ」の経験をしていただきたいと思いました。
――書籍化にあたり、意識されたことはありますか?また、どんな方に読んでほしいですか?
柳田:金融経済の話は、複雑で難解に見えますが、自分たちの生活や将来と深くかかわっているので、「興味さえ持てれば、とても面白い」というのが、Webサイトを進めながら実感したことでした。
書籍化にあたっては、みずほさんが専門的な解説をたくさん書き下ろしてくださったので、僕の原稿は、Webサイトのときよりも圧縮して(短くしたものが多いです)、楽しさや面白さを強調しました。読者が、本文で笑いながら興味を抱き、みずほさんの解説に進む……というのが理想なので、みずほさんにバトンを渡すつもりでリレーを走るような気持ちでした。
――柳田さんのお気に入りのエピソードはどれですか?
柳田:どれも大好きなのですが、「いちばん」を挙げるとしたら、『白雪姫』でしょうか。世界じゅうの人が、悪人だと思ってきた母親にも、心の持ちようを変えれば、白雪姫といっしょに幸せになれる道がある、というみずほさんの発想には驚きました。大きさの決まったパイを奪い合うのではなく、お互いの可能性を組み合わせることで新しい価値を生み出そうという考え方は本当にステキだと思います。

――「空想金融教室プロジェクト」には、今後どんな可能性があると思いますか?
柳田:今回は文章が中心の書籍化ですが、マンガにすると、もっとたくさんの人に広がるのではないかと思いました。もちろん、アニメ化もありです。一方で、音声だけのメディアでも「大笑いしながら聞いていて、金融の本質に触れたり、知識が増えたり……」というのもできそうだなあ、と思っています。誰もがおカネに興味を持っているので、どんなメディアでも展開できるはずだし、そこに「楽しさ」や「笑い」があると、ぐっと親近感がわいて、理解が深まるのではないでしょうか。さらに、子どもたちが参加できるようなイベントもどんどんやってほしいですね。みんなで考えると、おカネの有効な使い方がいろいろ出てくるかもしれない。

なお、みずほは、グループ一体となって、総合金融サービスの提供を通じて培ってきた金融に関する幅広い実務知識やノウハウを活かし、「空想金融教室プロジェクト」をはじめ、様々な国内外で金融リテラシーを高める活動に取り組んでおり、金融リテラシーを次世代に伝えるための実践的な教育活動の一環として、小学生・中学生・高校生を対象にした“出張授業”を展開中。
この取り組みは、学校現場や地域の教育機関において、子どもたちが金融や経済の基本を楽しく学び、実社会で活用できる知識を身につけることを目的としたもの。みずほの社員がゲストティーチャーとなり、学校の教室で金融経済教育の授業を行っている。