俳優の松岡茉優が11日、都内で行われた「第70回岸田國士戯曲賞」(白水社主催・公益財団法人一ツ橋綜合財団後援)の授賞式に登壇し、受賞したダウ90000・蓮見翔への祝辞を贈った。

松岡は冒頭、過去に共演した蓮見に、受賞への祝福の気持ちを語った。


「生みの苦しみについては、私は理解することができないですけれども、広く表現という場においては、私も同じ気持ちがあると思う。賞をもらうというのは、その時だけ、間違ってなかったよって認めてもらう時間のような気がしています。これが間違っていないのか、普段全くわからない暗闇の中で過ごしているけれど、賞をもらった時だけは、誰が何と言おうと大正解。そうした意味で親しみを込めまして、改めて本当におめでとうございます」と、自身の俳優としての経験に重ね、表現者としての共感と敬意を込めて祝福の言葉を贈った。

松岡は、2023年にバラエティ番組『ダウってポン』でダウ90000と共演。同番組は、構成作家の竹村武司氏が携わったフェイクドキュメンタリーである。番組では松岡がダウ90000に加入し、そのまま物語に巻き込まれていくという構成となっている。

番組の台本を渡されたときそのセリフの多さに驚いたと言い、スピーチで当時を振り返った。

「セリフの数はめちゃめちゃ多いけれども、恐ろしいスピードで話が進んでしまう。何度も練習しても、ベルトコンベアみたいに自分の次のセリフがすぐ来るんですね。本当にダウ90000の皆さんは日々ものすごいことをしていると、私はここで宣言したいです。スーパー胆力集団だと思います」

「構成作家の竹村さんから、『今回の役って松岡さんにとって最高の当て書きだね』と言われました。
手前味噌ですけど、私は意中の相手にちょっとデレたようなお芝居が大変得意分野で、まさにそういう役だったんです。つまりベルトコンベアみたいにすぐセリフが来るっていう地獄と、すごい私にとってやりやすい役という、この相反する感情が俳優にとって幸せなこと。ものすごい地獄の中で幸せな役ができる、こんなことはないなと思いました」「また私も地獄に連れて行ってください」と蓮見への深い信頼と、再共演への期待をにじませた。

難しい局面を「地獄」と表現しながらも、そこに創作・表現の喜びがあると語る言葉からは、松岡の蓮見への敬意が見て取れた。
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