10日の日本株市場は、買い優勢の相場展開になりそうだ。9日の米国市場は、NYダウが331ドル高、ナスダックは43ポイント高だった。
週次失業保険申請件数の予想を上回る増加を受けて、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待が強まった。米長期金利の低下で、ハイテクも底堅く推移した。シカゴ日経225先物は大阪比395円高の38435円。円相場は1ドル155円40銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時37980円まで売られ、節目の38000円割れからのリバウンドとなった。
前日の大幅な下げで割り込んでいた75日線を上回ってきており、25日線が位置する38560円辺りを意識させてきそうだ。朝方はインデックス買いが入ることで日経平均株価についても、75日線回復から25日線を意識させてくるだろう。SQに絡んだ商いも指数を押し上げる要因になりそうだ。

 ただし、決算発表がピークを迎えるなか、積極的な売買は手控えられやすく、先物主導のインデックスに絡んだ商いにとどまりやすい。週末要因もあって買い一巡後は次第にこう着感を強めてくる可能性もあるだろう。また、SQ値が高く決まる可能性もあるため、寄り付き後はSQ値が抵抗線として意識されてくる展開もありそうだ。
まずは買い一巡後の底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスになろう。

 また、米国では半導体株の一角が軟調だった。アームホールディングスの下落については前日の段階で織り込まれているため、ソフトバンクG<9984>には買戻しが入りやすいだろうが、本日決算発表となる東エレク<8035>の軟調推移が続くようだと、日経平均株価の重荷となる可能性はありそうだ。物色としてはインデックスに絡んだ売買のほかは、決算を手掛かりとした個別対応となる。

 なお、昨夕に決算を発表したところでは、ソフトバンク<9434>、日産自<7201>、富士フイルム<4901>、キリンHD<2503>、花王<4452>、ダイキン工<6367>、住友不<8830>、ニコン<7731>、コスモエネHD<5021>、神戸鋼<5406>辺りの動向が注目されそうだ。