ファブリカコミュニケーションズは6日、丸紅プラックス、東芝の三社共同で、中古車EVの安全性と流通の活性化を目的とした新しいサービスの検討を行うため、東芝が保有する電池劣化診断技術を用いた中古車EV(電気自動車の中古車)の電池状態診断技術の実証実験を行うことを発表した。

EVは2030年の温室効果ガスの削減目標に向け世界的に急速な市場拡大が期待され、拡大に合わせて中古車市場に流通するEVの台数も急速に増えることが予想される。


しかし中古車EVの安全性と流通の活性化を目指す上で、「EV電池(車載バッテリー)」の状態診断やその診断結果に対する評価が難しいという課題がある。EVの原動機である「モーター」の状態評価は積算走行距離が価値算定する上でのひとつの指標となるが、繰り返し充放電される「EV電池」については、価値算定の指標がまだ確立されていない。

今回の実証実験の各社の役割については、同社が自動車整備市場および中古車流通市場向けサービスプラットフォームの構築・提供、丸紅プラックスがサービス事業モデルの構築、東芝が電池劣化診断技術および実装技術の開発・提供となる。
中古車EVの安全性と適正な価値算定や評価手法の確立を目指し、これにより、中古車業界向けに提供している既存プラットフォーム上に新たにEV中古車情報を組み込めるようになるとしている。

同実証実験を通じて、三社共同で次世代に向けたEV普及に寄与するソリューションやサービスの創出を進めていくとしている。