淡水に棲む大型の肉食魚として知られているのが、河川や水路・池などで見かける雷魚=ライギョです。
水面に浮かんでいると、そろそろ釣れる時期かな?と感じるのですが、5月の淡水エリアではまだひんぱんにその姿を現してはくれません。
雷魚釣りは、どの時期からスタートすればいいのでしょうか。
雷魚の習性を理解して居場所を探そう!
雷魚とは、スズキ目タイワンドジョウ科の淡水魚のことで、本名はカムルチーです。
独特のヘビ柄のような体色をしているので、水中に棲む新種のヘビかな?と思ってしまうほど、迫力のある野性味を見せてくれます。
雷魚の産卵時期は、毎年水温の高くなる5月から8月にかけて。
なので5月になると、直径60cmから80cm程度の円形の浮き巣を作って、その中に卵を産み付けます。
3日も経てば孵化し、その稚魚の群れを親がそばに居て守る習性があります。
このときの雷魚は、特にルアーをキャストしなくても噛み付いてくるほど威嚇性向が強く、例えば、履いている長靴を雷魚に向けると、先端にガブリ!
手に持っているロッドの穂先を水中に突っ込んでも、その先に付いているガイドをガブリ!
一旦噛み付いたら、なかなか離してくれません。
アゴのチカラは強烈で、釣り場には必ず大型のプライヤーを持ち込まないと、ルアーを噛まれたときにカンタンには外せなくなるでしょう。
5月に河川に流れ込んでいる水路へ出かけてください。
雷魚の姿は見つけられなくても、稚魚の群れが離れた浮き巣の跡は、意外とすぐに見つかるはずです。
そこを起点にして、歩きながら水面をチェック。
小粒な稚魚の群れを見つけたら、その周囲にルアーをキャストすると大型の雷魚が掛かってくるでしょう。
親の雷魚を釣り上げてしまうと、そこには稚魚の群れだけが残ります。
そのまま放置すれば、他の魚のエサになってしまうでしょう。
もし雷魚の数を減らしたくなければ、釣れた雷魚は丁寧に群れのそばへリリースしてあげてください。
もしくは、稚魚の群れや浮き巣を見つけても、そのそばにはルアーをキャストしない!と、自分なりのルールを取り決めておくのもいいかもしれません。
熱帯魚のペットショップへ行くと、雷魚の幼魚が販売されていることがあります。
網を手に稚魚の群れをすくっては持ち帰っている人も、結構増えてきました。
雷魚人気は、まだまだこれからも続きそうで、釣り尽くしてしまう行為は避けたいものです。
雷魚釣りにおすすめのルアー①太軸フックの中空フロッグルアー
雷魚の釣り方でおすすめなのが、ルアーを用いたアプローチです。
アゴのチカラがかなり強烈なので、カンタンに曲げられてしまうフックの付いたルアーは、キャストしないほうがいいでしょう。
雷魚用に作られているルアーとして有名なのが、太軸ダブルフックの付いた中空フロッグルアーです。
カバーやストラクチャーに引っ掛かりにくく、雷魚が噛み付いてきたタイミングで、フックの先端がむき出しになるよう作られています。
強めのフッキングをおこなうことで、分厚い雷魚のアゴを貫通することができるでしょう。
カラーは、ピンク系やホワイト系などの膨張色や、ラメ入り系のものが好釣果につながりやすいです。
ブラック系の配色にすると、シルエットが際立つので、雷魚のミスバイトが減るかもしれません。

バレーヒル(ValleyHill) フロッグ ウィップラッシュファクトリー D.O.G 71mm 1/2oz クリアピンク/シルバー #F03 ルアー
雷魚釣りにおすすめのルアー②スピナーベイト
水面に浮かんでいない雷魚を狙うには、シンキングタイプのルアーをカバー周りに通せば反応をとらえることができます。
ただし、フックが曲げられたり、ボディが壊されたりしないものが必要になります。
おすすめは、フラッシング効果の高いスピナーベイトです。
当然太軸ワイヤーのものなら、掛かってもバラシにはつなかりにくいでしょう。
ブレードタイプで実績が高いのは、ダブルウィローリーフですが、シングルコロラドによるカバー沿いのフォールにも、ひんぱんに反応してくれます。
スカートのカラーは、中空フロッグルアーで人気の高い、ホワイト系をメインに考えてみてください。
キャストして着水させたら、あまりスピーディーにリトリーブしないほうが、バイトの確率は高まる印象が強いです。
どんなに太軸ワイヤーのスピナーベイトでも、雷魚が暴れると変形しますから、完全に伸ばされてしまう前にランディングするようにしてください。

JACKALL(ジャッカル) スピナーベイト ドーン 3/8oz マルハタブルーバックチャート
雷魚を釣るのに適しているおすすめのタックルを選んでみた!
雷魚をカバーエリアで釣るのに向いている、おすすめのタックルをご紹介しましょう。
ロッドは、太くて強いベイトロッドなら、カバーの中に逃げ込まれても強引に引き出せます。
リールは、太いラインを大量に巻ける、中型から大型のベイトリールがマッチします。

テイルウォーク(tailwalk) ロッド TW スネーキー C76XH 15672
テイルウォークブランドからリリースされている、雷魚のルアー釣り専用ベイトロッドです。
とても太くて剛性があるので、カバーから雷魚を引き離すのに役立ってくれるでしょう。
全長は7.6ftとやや長めですから、ロングキャストアプローチするのに向いています。
継数は2本で、仕舞寸法は171cmです。
ウエイトは287gなので、長い時間振り続けても、さほど疲れを感じてしまう展開にはならないでしょう。
ただし、バス釣り用ベイトロッドと比較すると、2倍ぐらいの重さになるので、手首やヒジに負担のかかりにくいキャストを心がけてください。
先径は2.8mmと太めで、元径は15mmもあります。
適合するラインは、PEラインなら最大で10号程度でしょうか。
実際にフィールドで使ってみると、適合するルアーウエイトは、最大30g程度までならOKでしょう。
中空フロッグルアーには、15g前後のものが多いので、問題なく使えるはずです。
ガイドにはラインが絡まりにくく、手返しのいい連続キャストを敢行するのに丁度いいでしょう。
実売価格は2万円台と、コスパ優秀な価格帯に収まっています。
中型クラスの雷魚から、80cmを超える大型クラスまでじゅうぶん対応できるブランクスなので、安心して雷魚とのやり取りを楽しみましょう。

シマノ(SHIMANO) ベイトリール 両軸リール バス スコーピオンMD 2021 301XG LEFT バス釣り
シマノから発売中の中型ベイトリール・スコーピオンMDシリーズの中から、左巻きハンドルのエクストラハイギアモデルを選んでみました。
ギア比は7.9対1なので、ハンドル1巻きにつき107cmものラインを巻き取ることができるように作られています。
最大ドラグ力は余裕の8.0kgで、ウエイトは320gとやや重め。
スプール寸法は直径が43mmで、幅が22mm。
ラインキャパは、モノフィラメントラインなら25lbを135m、PEラインなら6.0号を120m巻けます。
ハンドルの長さは45mmで、ボールベアリングは7個搭載しています。
実際に使ってみると、ハンドルの回し始めは重く感じるものの、巻き慣れてくると軽快に手返しできる印象です。
キャストフィールは申し分なく、10g程度の軽めのルアーでも飛距離を伸ばすことができます。
実売価格は2万円台と、購入を検討しやすい価格帯に設定されているのが嬉しいです。
いわゆる丸型ベイトリールよりもパーミングしやすいので、フッキングパワーも載せやすいベイトリールといえるでしょう。
雷魚の習性や生態を理解して居場所を見つけられるようになろう!
雷魚の特徴や釣り方、おすすめのルアー・タックルをご紹介しましたが、いかがでしたか?
東南アジアでは、雷魚は普通に食卓に並ぶ食用の魚です。
実際にさばいてみると、血の量が多めなので、活け締めの際の血抜き作業はしっかりおこないたいと感じました。
小骨も多めなので、油で揚げながらきっちり火を通す調理法が、適しているのではないでしょうか。
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