「7月3日公示、20日投開票」が有力視されている参院選を巡って、自民党が実施したとされる情勢調査がダダ漏れになっている──、日刊ゲンダイは2日そう報じたが、流出しているのは参院選のデータだけではない。今月13日告示、22日投開票の東京都議選の情勢調査も同じタイミングで流出。
今回、流出したのは5月10~11日調査分。定数127議席のうち、自民は現有30から8増の38議席とはじいている。前回4月5~6日調査分の41議席から3減となっているものの、今の自民が8議席も増やすとは思えない。都連関係者はこう言う。
「党派閥に続き、都議会自民の裏金も発覚しましたから、逆風はハンパじゃない。獲得議席は肌感覚で10台後半といったところです。8議席増なんてあり得ず、こんな数字を真に受ける人はいませんよ。自民がリードしているムードをつくるため、誰かが鉛筆をなめているとしか思えません」
■党本部が数字を操作?
出回っている参院選の情勢調査についても、自民は今回(5月16~18日)、前回(4月11~13日)比2議席増となっているが「減らすならともかく、増やす展開は考えづらい」(官邸事情通)という。やはり、自民がリードしているかのように、党本部が数字をいじっている可能性がある。その目的は何なのか。
「『党勢ボロボロだけど、まだチャンスがあるから自民を見捨てないで』と支援団体に向けてメッセージを送ったのだろう」(永田町関係者)
さらに不自然なのは、両選挙の調査データが前回分は永田町に出回らなかったのに、今回分が流出した点だ。
「党本部は、小泉進次郎農相が進める備蓄米放出によって今週から『安いコメ』が本格的に店頭に並び始めることで、党勢が上向くと見込んでいるようだ。このタイミングで有利な調査結果を流すことで『今後さらに党の支持率回復が見込めるから頑張ろう』と、候補者と陣営を鼓舞しているのではないか」(同前)
注目選挙の前に真偽不明の怪情報が飛び交うのは常だが、この調子だとまだ情報戦は続きそうだ。
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