レギュラー復活して半年、「ブラタモリ」(NHK)は相変わらず視聴率も高く人気だが、なかでも評判がいいのが8代目同行アシスタントの佐藤茉那アナだ。
「この番組に起用されるということは、将来の看板アナとして期待されているということで、実際、これまでのアシスタントはそういう気負いが見え隠れしていました。
佐藤は慶応大商学部を卒業して2020年にNHK入局。熊本放送局を経て、現在は広島放送局勤務で、朝の情報番組「ニュースおはようちゅうごく」キャスターを担当。広島局所属のままブラタモリへの起用は、「過去に特番で共演した際にタモさんが佐藤をいたく気に入り、自らアシスタントに指名したそうです」というNHK幹部の話を「週刊現代」(2025年6月9日号)が伝えている。
アナウンサーとしてはまだまだ駆け出しで、収録ではタモリと説明役の後ろをくっついて歩き、ときどき「そうなんですかあ」「へえ~」とうれしそうにうなずくだけだが、穏やかで落ち着いた口調は聞きやすく、なるほど将来のNHK看板アナの素質十分とみた。
それでいて、掛け合いも巧みだ。織田信長の自筆の手紙を前にしたときは急にこわもてになったタモリを「信長になりきってますか?」とイジるなど機転もきく。場数を踏んで、桑子真帆の再来になるかもしれない。
それにしても、最近の「ブラタモリ」、ロケスタッフの画面映り込みがひどすぎないか。「東京大学編」(8月23.30日放送)では、タモリたちをカメラ、音声、ライティング、ADらの6人も7人もが取り囲んでいるのが丸見えで、三四郎池のほとりの静かなカットでも、水面を邪魔するように立っていて、番組ファンは興ざめしたに違いない。
(コラムニスト・海原かみな)