【次世代バラエティー女王を探せ!】#8


 信子(ぱーてぃーちゃん)


  ◇  ◇  ◇


 バラエティーで活躍する女性お笑い芸人としては、3時のヒロイン、ぼる塾、やす子らに続いて、「ぱーてぃーちゃん」の信子が上昇を見せている。


 1992年8月1日生まれ、大分県出身。

子供時代を豪邸で暮らしたお嬢さまで、「徳川家康の末裔らしい」とバラエティーで語っている。2021年、すがちゃん最高No.1、金子きょんちぃと「ぱーてぃーちゃん」を結成。22年元日放送の「ぐるナイおもしろ荘」(日本テレビ系)に出演してブレークした。


 当初はチャラ男とギャル2人というキテレツな組み合わせが脚光を浴びたが、信子が大喜利バラエティー「千原ジュニアの座王」(カンテレ)で優勝して大喜利力に注目が集まり、今年に入ってからさらに単独でのバラエティー出演が増えている。


 9月初めに放送された千鳥・大悟のMCによる「開演まで30秒!THEパニックGP」(日テレ系)では、信子と3人の男性芸人がカップルコントをして、一番相性がいい芸人を選ぶという企画が行われた。バラエティー番組を楽しいパーティーに変える力が信子の魅力だ。テレビを元気にする存在として、期待が大きい。


 ブルーとシルバーに髪を染めてハイテンションでしゃべるギャルとしておなじみだが、もともとは金子きょんちぃと2人でギャル漫才をしていた。


 これまでバラエティーで活躍する「ギャルタレント」枠は、藤田ニコル、ゆきぽよ、みちょぱ、エルフ荒川が受け継いできた。気がつくと、信子が後継ギャルに浮上したという見方もできる。


 もっとも信子はギャルとはいっても、現在33歳(藤田ニコルの6歳年上。元乃木坂46白石麻衣と誕生日が19日違い)で、ぐっとオトナ。

そうしたギャルのパロディーのような面白さが、幅広い層に親しまれている理由にもなっている。


 信子も「ぱーてぃーちゃん」というトリオの一員だが、所属事務所のワタナベエンターテインメントは、ネプチューン我が家、ハナコ、四千頭身など、トリオ芸人が育つという伝統がある(芸人ではないが、1970年代にはキャンディーズも所属していた)。


 ワタナベエンターテインメント所属の次世代トリオ芸人のメンバーで注目されているのが、「リンダカラー∞」の紅一点、りなぴっぴ。抜群に華麗なビジュアルが魅力で、東京ガールズコレクションにも出演した彼女は、独特の世界観を持ち、若手芸人の大喜利イベントでの優勝経験もある。美しくて面白いバラエティー界の秘密兵器として、彼女にも期待したい。(おわり)


(高倉文紀/女優・男優評論家)


編集部おすすめ