NHKのエースとして数々の大舞台を踏んだ和久田麻由子アナ(37)が、3月いっぱいでNHKを退社。4月からはフリーとして、日本テレビの新たな報道番組への出演が噂されている。


「東大出身の和久田アナは、才媛が集うNHKの中でも別格の存在です。NHKでは通常、新人アナは2、3カ所の地方局を経験し、30才前後で東京に戻りますが、彼女は岡山放送局を経由して4年目に東京に異動。すぐに『おはよう日本』で“朝の顔”になると、その後も紅白歌合戦の司会、東京五輪の開会式中継、『ニュースウオッチ9』『NHKニュース7』など、次々と看板番組を担当し、エースとして君臨しました。


 フリーとしての初陣は、古巣の先輩である有働由美子アナがMCを担当していた『with MUSIC』(日本テレビ系)の後継番組と見られています。しかし土曜22時台のこの枠は、裏番組で『情報7daysニュースキャスター』(TBS系)が放送されている激戦区。デビュー戦から安住紳一郎アナという最強の相手と戦うことになります」(フリーの芸能記者)


 プライベートでは2019年に会社員の男性と結婚し、現在は2児の母。実績や経験は折り紙付きで、知名度や好感度も申し分ないが、成功が保証されているわけではない。NHK出身者には、越えなくてはいけない高いハードルがある。


「NHKのアナウンサーに求められるのは、高いアナウンス力と、それに裏打ちされた信頼感。さらに知性、教養、清潔感など、多くの要素が求められます。受信料で成り立っているので、どうしても民放アナより要求レベルは高くなりがちです。


 ただ、民放に移籍すると、それが“足かせ”になることもある。

和久田アナほどの人気アナが元NHKというイメージを完全に消すのは不可能ですが、NHK時代のままだと“堅すぎる”、かといって民放のくだけたノリに合わせれば“品がない”と受け止められかねません。要するにNHK出身アナは“堅すぎず、軽すぎず”という絶妙なバランスを要求されるのです


 さらにNHKと民放では求められるスキルが違います。進行が台本でガチガチに決まっているNHKに対し、民放はアドリブや瞬発力が必要です。フリートークへの対応力を不安視する声もあります」


■フリー転身で“撃沈”した人も


 実際、NHKからフリーに転身したアナが、すべて順調なキャリアを築いているわけではない。


「フリーに転身したアナウンサーは、バラエティ番組を一通り経験する“テレビ界一周の旅”に出ますが、それが終わって“二周目”に呼ばれるかどうかはなかなか難しい。無理に爪痕を残そうとして空回りし、いつの間にか消えた人もいます。


 近年で言うと、“麿さま”の愛称で親しまれた登坂淳一アナは露出が減り、この春にも、鳴り物入りでフジテレビの夕方のニュース『Live News イット!』に抜擢された青井実アナもわずか2年で番組から離れました。やはり話題性だけでは長続きしません。


 成功例としては神田愛花アナが挙げられますが、彼女はNHK時代にニュースを読ませてもらえず、もっぱら娯楽番組担当だった稀有な存在。もともと民放向きの人が“間違って”NHKに入ってしまっただけで、『ぽかぽか』(フジテレビ系)の活躍はまさに適材適所です。また、中川安奈アナも健闘していますが、彼女は薄着やピチピチ衣装で名前が売れたタイプ。フリー転身後はグラビアにも挑戦しています。

そうなると結局、どれだけ肌を出せるかのチキンレースです」(民放バラエティー番組制作関係者)


 しかし和久田は、ただの「元NHK」ではなく「NHKのエース」だった人物だ。目標を高く掲げれば、その先に見えてくるものはある。


「NHK出身で成功した女性キャスターには久保純子、有働由美子、膳場貴子らがいますが、和久田はタイプが異なります。“クボジュン”と呼ばれてアイドル的人気だった久保とも、報道も娯楽番組もこなした万能型の有働とも違う。ロールモデルにするなら膳場でしょう。彼女は『NEWS23』『報道特集』と本格派の報道番組を担当してキャスターとして確固たる地位を築いています。


 一方で、膳場に対しては“冷たい”“印象がキツい”という声も聞かれます。政権批判の発言が“偏向だ”と反発を招くことも少なくない。和久田は親しみやすさがアピールポイントですから、そのあたりのサジ加減が、フリーとして長生きするポイントになるでしょう」(キー局関係者)


 和久田と膳場は奇しくも高校(女子学院)も大学(東大)も同じ。偉大な先輩は目標かライバルか、それとも反面教師か──。


▽木村之男 1972年生まれ、東京都出身。大学時代にライターとして活動し始め、出版社~編集プロダクションを経てフリーに。

芸能・カルチャー・テレビ・広告業界などに精通する。趣味はテレビに映った場所を探し出して、そこに行くこと。


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