NHKの和久田麻由子アナの新たな一歩が、注目を集めている。3月末でNHKを退職した和久田アナは、フリーアナ事務所「セント・フォース」入りし、日本テレビ系の新報道番組『追跡取材 news LOG』(4月25日スタート、毎週土曜夜10時)のメインキャスターに就任。
日本テレビの森圭介アナとのコンビで、土曜夜の報道戦線に乗り込む。

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和久田アナといえば、NHK時代に『NHKニュースおはよう日本』や『ニュースウオッチ9』などの看板報道番組を担当し、『紅白歌合戦』の司会や東京五輪開会式の中継なども務めたエースアナだった。東京大学経済学部卒という華やかな経歴に加え、落ち着いた語り口と安定感のある進行で視聴者からの信頼も厚く、だからこそ今回の再出発には、単なる「独立」以上の期待が集まる。

興味深いのは、その受け皿がセント・フォースだったことだ。同事務所には元NHKの神田愛花アナや草野満代アナ、民放キー局出身では元テレビ東京鷲見玲奈アナらが所属し、局アナ時代の実績を土台に報道、情報番組、バラエティへと活動の幅を広げてきた。和久田アナも、報道の専門性を保ちながら、仕事の幅を広げていく選択をしたとみられる。

ただし、和久田アナはNHK退職の理由について、「子どもを2人授かり、家族と過ごす時間と仕事のバランスを考えるようになった」「もう少し柔軟な働き方を望むようになった」と説明している。今回の転身は、仕事を増やすためというより、ライフワークバランスを見直した末の決断と見るのが自然だろう。2児の母としての顔も持つだけに、家庭と両立しながら第一線に立つ姿そのものが、新たな支持の軸になる可能性もある。

NHKのエースから民放の報道番組へという路線は、NHKの先輩・有働由美子アナと重なる。有働アナは2018年のNHK退職後、日本テレビ系『news zero』のメインキャスターに就任し、その後はトーク番組、ラジオ、音楽番組へと守備範囲を拡大。今春には、テレビ朝日系の健康情報番組『有働由美子の健康案内人!』がスタートし、さらなる新境地を見せている。
報道で培った信頼感を土台に仕事の幅を広げていった有働アナは、「NHK出身アナの理想的なフリー転身モデル」といえるだろう。だからこそ、和久田アナが"ポスト有働"になれるかという見方も出てくる。

"ポスト有働"という論点がある一方、二人の個性はそれぞれ異なる。有働アナの魅力は、硬派な報道の姿勢と素のトークの柔らかさを両立できる点だ。和久田アナの強みは、知性とニュースをまっすぐ届ける信頼感にある。有働アナのスタイルをなぞるのではなく、和久田アナは自分らしく報道キャスターとしての品格を保ちながら、どこまで親しみやすさや生活感をにじませられるかが成功のカギとなる。その独自の広がり方を示すことができれば、和久田アナは"ポスト有働"としての存在感を自然に高めていくだろう。

今後が楽しみな和久田アナだが、最初の勝負の場は決して楽ではない。『追跡取材 news LOG』が放送される土曜夜10時台には、安定した人気と視聴率を誇るTBS系の長寿報道番組『情報7daysニュースキャスター』という強力な競合があり、同局の絶対エース・安住紳一郎アナがメインキャスターを務めている。

裏に同じ報道系の強敵がいる以上、和久田アナの新番組は放送開始直後から厳しい比較にさらされる可能性が高い。だが逆に言えば、この激戦区で健闘できれば、和久田アナの市場価値は大きく高まる。単に報道の顔として通用するだけでなく、「民放の土曜夜でも戦える」という価値を示せるからだ。
そうなれば、バラエティなど他ジャンルへの進出にも弾みがつく。

和久田麻由子アナは"ポスト有働"になれるのか。その試金石となるのが、新番組『追跡取材 news LOG』だろう。安住アナという強敵がいる土曜夜の報道枠で存在感を示せるかどうか。その最初の勝負を乗り越えたとき、和久田アナは「NHKの元エース」にとどまらず、民放でも通用する"ポスト有働"の最有力候補として、一気に可能性を広げていくのではないか。

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