理事長の逮捕、大学スポーツ部や付属高校の不祥事が続いた日本大学だが、 “日芸”と呼ばれる芸術学部の評価は、テレビや映画の製作者側の間では高いまま。


 「出身は、日大なんだ?」「いえ…日芸です」などと、芸術学部の卒業生たちは、まるで日芸が日大とは関係の無い、独立した大学であるような言い方をするのはよく聞く話だ。


 最近の出身女優をみても、「不適切にもほどがある!」(TBS系)や「あんぱん」(NHK)の河合優実(25)、現在の朝ドラ「風、薫る」の見上愛(25)の活躍は目覚ましい。


 卒業生の見上に対し、河合は3年で中退しているが、もう1人中退生で人気があるといえば、7月期の連続ドラマで18年ぶりに主演を務める蒼井優(40)だ。


 蒼井への連ドラ出演オファーは、数年前から複数局で争奪戦が繰り広げられていたようだが、脚本の面白さや演出家の熱意でTBSに決まったといわれている。


「魅力ある役者のプロフィールを調べれば、日芸出身者がダントツに多いのが、ドラマ界の現状です。強みは、役者として根幹ができあがっているというか、演技理論を理解していて、実践経験も豊富だということです。モデルや歌手、アナウンサーが芝居するのとはワケが違います。現場にもしっかりと準備をしたうえで入ってきますから、演出家たちの信頼度も高く、現場で変更が余儀なくされても、頭の中が柔軟ですから対応もできる。期待にちゃんと応えてくれるわけです」(芸能プロダクション関係者)


■写真学科を4年時に中退、独学演技の限界か


 しかし日芸出身だとしても、全員が勝ち組ばかりではないのも現実だ。


 例えば朝ドラ『ちむどんどん』で、オーディションでなく「黒島さんの他にヒロインは考えられませんでした」と制作統括プロデューサーに言わしめた黒島結菜(29)。これまでの実績から、映画関係者の間で“4度目の正直”を期待された主演映画『未来』(8日公開、東京テアトル)は、公開から3日間で約4万人の観客動員を集めたものの、その後の客足が大きく伸びず、「製作費を回収するのも難しそう」と、映画関係者の間で囁かれている。


 原作は心理的なテーマを扱ったミステリーの女王と呼ばれる湊かなえ氏。共演者には松坂桃李(37)、北川景子(39)を揃えたにもかかわらずのこの結果には、黒島の女優としての存在価値を問う声も、一部では挙がっているという。


「出身は日芸ですが、黒島は芸術学部演劇学科ではなく、写真好きだったことと、撮影する側の気持ちを理解したいという理由で、写真学科を専攻し4年生の時に中退しています。河合や見上との大きな違いは、日芸で演技指導は受けていないこと。15歳頃から女優として活動はしていますが、役者としての基礎は独学と言えば独学ですからね」(芸能関係者)


 こうなれば日芸の先輩…三谷幸喜(64)や宮藤官九郎(55)に助け船を出してもらうのもひとつの手だろう。日芸というレッテルが重い十字架にならないことを祈るばかりだ。


(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)


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