6月11日(現地時間)から始まる北中米ワールドカップを前に、サッカーのルールが大きく変わろうとしている。スポルティーバのYouTubeチャンネルで連載中の「水平感覚」で、元日本代表の水沼貴史さんとタレントの平畠啓史さんが、2026-27シーズンから適用予定の新ルールについて詳しく解説した。

 今回改正される大きな目的としては"時間の無駄をなくす"ことが挙げられ、以下が新ルールとなる。

1.スローイン&ゴールキックに5秒ルール
2.交代選手はボード表示から10秒以内にピッチを出る
3.負傷治療後はプレー再開から1分間、ピッチ外で待機
4.2枚目イエローカードによる退場にもVAR介入が可能に

 まず、スローインやゴールキックの5秒ルール。主審が故意にプレーを遅らせていると判断した場合、カウントダウンが開始。5秒以内に実行できなければ、スローインは相手チームに、ゴールキックは相手チームのコーナーキックへと切り替わる。

 平畠さんは「ゴールキックの時、キーパーが10秒くらいただ立っているだけの時がある。この絵なんやねんって思う」とバッサリ。時間稼ぎとも思われる行動や"間延び"がなくなる方向性を歓迎した。

 ただ、『故意にプレーを遅らせている』という判断はレフェリーの主観でしかないという点については、疑問を投げかける。

 また、話題は現行のゴールキーパー8秒ルールにも及んだ。キーパーがボールを手で保持できる時間は8秒と定められているが、「主審はもっと早くカウントを始めていいと思う」と水沼さんは指摘する。

 平畠さんも「プロレスでもワン、ツー、スリーってあるじゃないですか。それと似ている」と即座に反応。

カウントが主審の主観に委ねられている現状を、ふたりはプロレスのテンポの遅いカウントに例えて、「もっと厳格にやってください」と問題提起をする。

 選手交代にも時間制限が課される。

 ボードに名前が表示されてから10秒以内にピッチから出なければならない。これを守らなかった場合、交代で入る選手は、プレー再開から1分が経過し、かつプレーが途切れるまで出場が認められない、という厳しいペナルティが科される。

 平畠さんは「その日が最後の試合になる選手くらいは許してあげてほしい」と人情論を展開しつつも、ルールの必要性は認めた。

 負傷治療に関する規定も変更される。治療を受けた選手は、プレー再開後から1分間はピッチの外で待機しなければならない。

 これは、わざと倒れて試合の流れを切る行為への抑止策だ。

「さっきまで痛がっていたのに担架要請したのに歩いて出ていって、『もう戻れます』みたいなのはなし」と水沼さん。平畠さんもその意見に同意して、故意の時間稼ぎを明確に排除する姿勢を支持した。

VARの介入範囲も拡大

 これまでVARの対象外だった「2枚目のイエローカードによる退場」にも、VARが介入可能になる。また、審判が間違った選手にカードを提示した場合や、誤ったコーナーキックの判定に対してもサポートが行なわれる。

ただし、試合の再開に影響を及ぼさないことが条件だ。

 水沼さんは「そんな時間いらないでしょというのがなくなるのはいいこと」と総括。アクチュアル・プレイングタイムを増やし、観客が退屈しない試合を実現するための改正だと評価した。

 ワールドカップでも同ルールが採用される見通しで、「最初は混乱する可能性もある」としながらも、ふたりは「徐々に慣れていこう」と締めくくった。

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