北朝鮮の金正恩総書記の指導により、朝鮮民族の伝統的なご馳走である「イヌ肉料理」の専門レストランが開業した。北朝鮮では、イヌ肉料理は「タンコギ(甘い肉)」と呼ばれ、古来より親しまれてきた。
先代の金正日氏や金日成氏も大好物であったと伝えられている。

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 こうした背景を鑑みると、韓国における伴侶犬問題や、食肉用犬の養殖・販売禁止(闇販売を含む)といった動きに対し、北朝鮮側は冷ややかな視線を送っているに違いない。朝鮮民族にとって、犬は伴侶である前に食料であったという長い歴史こそが、彼らにとっての「正解」なのかもしれない。北朝鮮の、ある種の「正直さ」が際立つ出来事だ。

 首都・平壌を流れる大同江のほとりに、その豪華な国営レストランは佇んでいる。国内外へ向けて自国の文化を誇示しているかのようだ。ただ、「食べられる犬」と「愛される犬」は明確に区別されている。平壌に開店予定のペットショップに、総書記が愛犬の子犬を連れて訪れたというエピソードがそれを物語っている。やはりこの国では、「どこで、どう生まれたか」が運命を分けるのだろう。

 一方、韓国のイヌ肉料理店は内外の圧力に屈し、今年中に営業禁止となる。

 長年培われた技術を持つ韓国の料理人たちは、すでに北朝鮮の関心の対象となっているかもしれない。その腕を活かすため、家族を連れて北へ渡るという選択肢も、これからの時代にはあり得る話だ。
類まれなる技術があれば、総書記専用の料理人に抜擢される可能性さえある。

 廃業を余儀なくされた韓国の業者たちが、「いっそ北へイヌ肉を輸出したい」と漏らすのも、今の切実な現状を反映している。
【編集:fa】
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