映画『ミステリー・アリーナ』で見せる、唐沢寿明の恐るべき新境地

全国民が熱狂する生放送の推理クイズ番組を舞台に、天才でクレイジーな司会者・樺山桃太郎が"謎"と"人"をかき回す──。映画『ミステリー・アリーナ』が5月22日(金)に公開される。

原作は、緻密なロジックとトリックで読者を魅了する本格ミステリー作家・深水黎一郎の同名小説。"映像化不可能"と言われた本作で、監督を堤幸彦が務めた。樺山を演じる唐沢寿明とは『20世紀少年』以来、約15年ぶりの再タッグとなる。解答者には芦田愛菜鈴木伸之らが名を連ね、スタジオの熱との洋館、そして裏側の思惑が入り乱れる。

今回は、唐沢に「共感は一切できない」と語る新境地の"怪演"の舞台裏と、"クセ者"たちとの駆け引きをたっぷりと語ってもらった。

唐沢寿明、史上最凶の"嫌な奴"に! 堤幸彦監督と15年ぶり再タッグ『ミステリー・アリーナ』で共感ゼロの怪演
唐沢寿明
唐沢寿明

――『20世紀少年』シリーズ以来、約15年ぶりに堤監督と組まれました。改めて一緒にされて感じた変化や新鮮さはありましたか?

「相変わらず、荒唐無稽なシチュエーションをなぜかありそうな感じに見せられる人だなっていうのを改めて感じました。堤さんも年を重ねて、そのはちゃめちゃ感がいい塩梅に抑えられて、いい感じの映画としてまとまっているというか。嘘っぽさがなくなっているっていうのかな」

――樺山桃太郎は、相当卑怯で嫌味なキャラクターでしたが、その中でもどこか共鳴する部分はありましたか?

「ないでしょ(笑)。でも樺山には彼なりの正義があるんですよ。だから、これを観た人がどういう反応になるのかっていうのが逆に怖い(笑)。ここまで救いようのない役はほぼはじめてなので」

唐沢寿明、史上最凶の"嫌な奴"に! 堤幸彦監督と15年ぶり再タッグ『ミステリー・アリーナ』で共感ゼロの怪演
唐沢演じる樺山桃太郎の強烈ビジュアル
唐沢演じる樺山桃太郎の強烈ビジュアル

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――アフロヘアーやサングラスという強いビジュアルをまとったときはキャラクターが降臨するような感覚はありましたか?

「ありません(笑)。

でも、それなりのスイッチは入りますよ。あと、あんまり個人が特定できるようなものじゃないほうがいいかなと思っていて。個人のイメージに当てはめていかないようにするには、誰だか分からないぐらいがちょうどいいですし、役に入り込みやすいです」

唐沢寿明、史上最凶の"嫌な奴"に! 堤幸彦監督と15年ぶり再タッグ『ミステリー・アリーナ』で共感ゼロの怪演
事件発生!?緊迫感漂う『ミステリー・アリーナ』劇中シーン
事件発生!?緊迫感漂う『ミステリー・アリーナ』劇中シーン

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――原作は"映像化不可能"と言われていましたが、演じてみてどう感じられましたか?また、実際の撮影現場で感じたギャップはありましたか?

「原作・小説の段階ではこれを映像にするのは本当に難しいんじゃないかと思いましたけど、まずよく脚本にしたなという感じでした。実際に現場で感じたギャップはそんなにないですけど、脚本のほうが少し見やすい感じに変わっているんじゃないですかね。そこはやはり堤監督がうまく原作や脚本と距離感や齟齬がないようにまとめられたんじゃないかと思います」

――解答者には芦田愛菜さん、浅野ゆう子さん、鈴木伸之さん、玉山鉄二さんなど個性の強いメンバーが揃いました。「この人は手強かった」と感じたキャストはいましたか?

「手強いって言ったらみんな手強いですけど、樺山は解答者とバトルをしているわけじゃないので、実はそういう感覚はそんなにないんですよ。樺山は解答者を罵倒していただけだから(笑)。ただ、解答者同士の目に見えないバトルはあったんじゃないですかね。それが結果、映画として大きな見応えの1つになってくるんじゃないかなと思います」

唐沢寿明、史上最凶の"嫌な奴"に! 堤幸彦監督と15年ぶり再タッグ『ミステリー・アリーナ』で共感ゼロの怪演
天才でクレイジーな司会者・樺山と、天才解答者・一子が対峙する緊迫のシーン
天才でクレイジーな司会者・樺山と、天才解答者・一子が対峙する緊迫のシーン

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――共演者との掛け合いの中で、印象的な瞬間はありましたか?

「やっぱり解答者が良かったです。誰かがいい芝居をすると、負けないようにやるんです。それってもう俳優の"性"だから。誰かが演技を目の前でしていないと変われないの、俳優も。

そういう負けじとやっている俳優の姿はやっぱり美しいなと思います。相手がうまいと引っ張られるし、自分もいいところ見せたくなっちゃう。そういったものを横で見ているとわくわくするんです。

あと芦田愛菜ちゃん演じる一子と三浦透子さん演じるサンゴの掛け合いもよかったです。一子にしか見えないサンゴという映画オリジナルの設定は、一歩間違えたら嘘っぽくなりそうなんですけど、堤さんが撮ると不思議とありそうな感じがする。そういう意味でも愛菜ちゃんと三浦さんのところはすごく良かったと思います」

唐沢寿明、史上最凶の"嫌な奴"に! 堤幸彦監督と15年ぶり再タッグ『ミステリー・アリーナ』で共感ゼロの怪演
唐沢が絶賛した、一子(芦田愛菜)とサンゴ(三浦透子)の掛け合いシーン
唐沢が絶賛した、一子(芦田愛菜)とサンゴ(三浦透子)の掛け合いシーン

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――司会者として解答者を煽る立場でもありましたが、共演者の反応が想像を超える瞬間はありましたか?

「それはいくらでもあります。長セリフなので、自分がしゃべっている間にわけのわからないスイッチが入って違う方向に行ったりとか...。具体的な部分はもう覚えていないですけど、そうなるためには、セリフが本当に体に入っていないとできないんです。こうやって会話している最中に頭の中に今しゃべっている言葉は出ていないじゃないですか。これぐらいまで追い込んでいかないと、そういうスイッチってなかなか入らないです」

唐沢寿明、史上最凶の"嫌な奴"に! 堤幸彦監督と15年ぶり再タッグ『ミステリー・アリーナ』で共感ゼロの怪演
映画『ミステリー・アリーナ』のワンシーン
映画『ミステリー・アリーナ』のワンシーン

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――樺山桃太郎というキャラクターの"ここだけは受け取ってほしい"という魅力を教えてください

「魅力なんかないでしょ(笑)。でもああいうことはめったにできないから楽しいです。ここまで救いようのない役ってあんまりやったことがないですから。

『ひどい男だけど最後見ていたらなんか許しちゃおうかな』って思うような、よくあるパターンがあるじゃないですか。ゼロだからね、この役は(笑)。最後の最後まで本当に許せないよね。でもそれはやっぱり誰かがやらなきゃいけないし、いろいろな役をやるのが俳優なんです」

――原作を知らない方やミステリーが得意でない方も含め、どんな気持ちでこの映画を楽しんでほしいですか?

「チャンスがあるなら原作を読んで来ていただきたいですが、もちろん原作を読んでなくても楽しめます。自分なりに映画を観ながら思わず自分で推理し始めてしまうような不思議な感覚に陥っていくと思うので、そういう部分も楽しんでほしい。

あと、僕の役に関してはもう完全に頭に来てもらって十分なので(笑)。そのほうがうれしいし、同情とか実はいい人だったんじゃないかとか探らずに、素直に観ていただければと思います。映画自体は最後までおもしろいので!」

唐沢寿明、史上最凶の"嫌な奴"に! 堤幸彦監督と15年ぶり再タッグ『ミステリー・アリーナ』で共感ゼロの怪演
映画『ミステリー・アリーナ』
映画『ミステリー・アリーナ』

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文=HOMINIS編集部

映画『ミステリー・アリーナ』公式サイト

公開情報

映画『ミステリー・アリーナ』
2026年5月22日(金) 全国公開
配給:松竹
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