「コロナ禍で芸能のお仕事は激減してお給料は半分以上減りました。でも株のほうは別。

コロナ禍で一時はどん底まで落ちた株価のほとんどが、その後、回復してほぼ倍まで上がりましたから、資産はプラスになりました」

そう話すのは、タレントの杉原杏璃さん(39)。グラビアアイドルとして知られてきたが、23歳で株を始めて以来、1億円以上の利益を出してきたといういわゆる“億り人”。この12月には、その経験と知識を詰め込んだ著書『マンガでよくわかる株1年生 億り人 杉原杏璃と一緒に』(かんき出版)も上梓した。

投資で捻出した資金で、補正下着ブランドを立ち上げた事業家でもあり、「芸能」「投資」「事業」と収入を分散してきたことで、冒頭で話しているようにコロナ禍の不況も乗り越えることができたという。

「今回は社会情勢による打撃でしたが、病気になったり理由があって働けなくなる可能性もある。そういうときに、投資で“お金が働いてくれている”と思えるのは心強いことです」

話を聞いていると、これぞ“自立した女性”と思わされる。

そんな杉原さんは、‘18年に結婚した相手と離婚をしていたことを今年4月に公表している。

「結婚」「離婚」は、多くの場合、お金とも深いつながりを持つできごと。さらにいえば、男女間の“奢る奢られる問題”なども昔からよく話題になることだ。

そこで、“億り人”の杉原さんに、“パートナーとお金”について、これまでの出来事や、それについてどう考えてきたかを聞いてみるとーー。

■ギャンブル好きの交際相手に300万円貸した過去も!

19歳で上京し、本格的に芸能活動をスタートさせた杉原さん。最初のうちは仕事がなかなか入らず、グラビアの仕事が軌道に乗り始める26歳くらいまでは経済的に不安定な時期も過ごしたという。

23歳から始めた株式投資も元手が少なかったために、この頃はそこまで大きな利益を生んでいなかったのだとか。

ただ、グラビアアイドルという華やかな職業柄、経営者や実業家との会食の場に呼ばれる機会もあった。自分が経済的に不安定な状況で、“お金持ちの男性”と知り合いになるなかで、“男性に頼りたい”という気持ちが生まれたことはなかったのだろうか。

そう問うと、「まったくなかったです」ときっぱり。

「金銭的に男性に頼るのが悪いことだとは思っていません。ただ、私は性格上、それができなかったんです。

正直な話、バッグを買ってくれる方とか、おいしいものをご馳走してくれる方はいました。でもそうすると、『このあとどう?』なんて言葉を聞くことになる(笑)。“何かしてもらったら、私も何か返すことを求められるのか……”なんて、いろいろ考えるのが嫌だったんです。だから金銭的に自立していたい、とずっと思っていました」

ただそんな“強い自立心”の裏面というべきか、一時期は「母性をくすぐるような、放っておけない男性」を交際相手として選んでしまう傾向にあったとか。なんと、ギャンブル好きの交際相手に300万円を貸してそのまま泣き寝入りをしたという経験まで……。

「周囲に『なんでこの人なの?』と言われてしまうような人にばかり興味をもってしまっていたんです。

いまだったら、ギャンブルに使うと聞いたらさすがにもう嫌(笑)。でも、『事業をやりたい』とか言い方を変えてこられたら、出してしまうかもしれないです。相手の面倒を見るのが好きなんですよね」

さらに杉原さんは、パートナーとの交際における自分の弱点を「甘えられないこと」だと考えている。そして「そろそろ甘えたい」とポツリ。

「私自身は『自分でできるから大丈夫』と言ってしまって相手を頼ることが本当にできなくて。もうちょっと甘えられたらよかったのかなと、いろいろ反省しながら生きているところです」

2018年から2020年までの約2年間の結婚生活でも思うところがあったようだ。

「それが離婚の原因というわけではないんですが」と前置きをしたうえでこんな話をしてくれた。

「結婚しても甘えることはできませんでした。仕事も続けながらお互いを尊重しあえる関係でいたいという気持ちが強くて……。たとえば、なにかを買ってくれると言われても、『いや、いいよ』と自分で買ってしまったり」

「なかなかできないので、これからは甘える練習をしていかないと……」と話す杉原さん。

「パートナーに甘えたり、委ねることをしていきたいと思っています。御縁さえあれば再婚もしたいです。

ただ、結婚しても、子育てをするとしても、私は家庭に入るタイプではないと思うので。仕事や投資は続けていくだろうと思います」

いろいろな経験を経て、理想は「お互いに自立していること」。経済的には“成功者”である杉原さんだが、恋愛やパートナーとの関係についてはまだまだ勉強中だ、と話してくれた。