育児放棄した母親の代わりに、オランウータンのぬいぐるみを抱く健気な姿が話題のニホンザル、パンチくん。そんな人気者に災難が降りかかったのは、5月17日のこと。
逮捕されたのは2人の自称アメリカ国籍男性。ひとりは仮想通貨にちなんだと思われるキャラクターのマスクをかぶり、柵を乗り越えてサル山に侵入。その様子をもうひとりが撮影していたとみられ、2人は威力業務妨害容疑で逮捕された。
「容疑者はいわゆる“迷惑系YouTuber”だとみられています。パンチくんの姿は海外でも報じられ、今や世界的な人気者になっています。事件後、容疑者の関連するXには『100万円を寄付したい』という投稿もありましたが、まったく反省している様子はありません。SNS上では、怒りの声が渦巻いていますね」(社会部記者)
容疑者たちは今後、どうなるのか。刑事事件に詳しい冨本和男弁護士に聞いた。
「被害者である動物園は、犯人の行為によって一部観覧エリアを閉鎖して警備体制を強化せざるをえなくなっており、予定していたイベントも中止となったようです。これに対し犯人は、現行犯逮捕されたにもかかわらず、取調べに応じず、『逮捕に対して納得していない』と供述しているようで、反省の様子も見られません。『威力業務妨害』の証拠が揃っていて、犯人が反省せず謝罪や示談交渉をしない以上、起訴されるのではないでしょうか」
威力業務妨害罪(刑法234条)の法定刑は、3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金だ。
近年日本では、このような迷惑系配信者たちによる事件が相次いでいる。
2023年には米国籍の迷惑系YouTuber「ジョニー・ソマリ」が、威力業務妨害や建造物侵入容疑などで逮捕されている。2025年9月には、東京電力福島第1原子力発電所事故で立ち入りが制限されている福島県大熊町の空き家に3人のウクライナ人YouTuberが不法侵入。その模様を生配信して逮捕された。裁判による判決は、ウクライナ人3人には「罰金10万円」、ソマリには「罰金20万円」だった。ソマリはその後もイスラエルや韓国でトラブルを起こしており、2025年10月、韓国で逮捕。2026年4月には第一審で懲役6カ月の判決が出ている。
こうした外国人たちの迷惑行為に対し、厳罰化を求める声や、日本の司法が「甘すぎるのではないか」との意見も少なくない。そのような見方に対し、冨本弁護士はこう語る。
「外国人の犯罪だから『甘い』『弱腰』だということはないと思います。
問題なのは「迷惑行為がカネになる」という歪んだ構造だろう。それを変わらない限り、こうした問題は続くのかもしれない。

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