今年3月で設立3周年を迎えた滝沢秀明氏率いる「TOBE」。

 旧ジャニーズ事務所から移籍するタレントが中心となっている同事務所は、元King & Princeの平野紫耀さん、神宮寺勇太さん、岸優太さんからなるNumber_iが稼ぎ頭となっています。


 Number_iは世界的アーティストになることを目指して結成されたグループですが、今年2月にはアメリカを拠点とする世界最大手タレントエージェンシー「WME(William Morris Endeavor)」とエージェント契約を結んだことを発表。海外でもトップアーティストになるためのステップアップを着実に進めています。

Number_i以外の所属アーティストは?

「“ジャニーズ2号店”と揶揄…」TOBEが抱えるNumber...の画像はこちら >>
 しかし、です。誤解を恐れずに言うならば、TOBEはNumber_iの一強状態で、他のアーティストはまだそれほど売れていないのが実情です。

 TOBEにはほかにも元Kis-My-Ft2の北山宏光さん、元V6の三宅健さん、元美 少年のISSEIさん(金指一世さん)、IMPACTorsからグループ名を変更したIMP.などが所属。そういったジャニーズ移籍組だけではなく、TOBEが主に発掘・育成したメンバーからなるwink firstやCLASS SEVENといったグループもいます。

 もちろん各アーティストが新曲リリースなどを行っていますし、北山さんや三宅さんはたびたびドラマやバラエティといったテレビ番組にも出演していますので、“売れていない”というわけではありません。

 ただ、Number_iの稼ぎぶりと比べると寂しい状態なのは否めません。さらに言うと実質的な古巣であるSTARTO ENTERTAINMENTのSnow Man、SixTONES、timelesz、なにわ男子といった人気グループの露出の多さやCDセールス、ライブ動員数と比較すると、Number_i以外のTOBE勢を“売れっ子”とは言い難いでしょう。

 TOBEはネット上で「ジェネリックジャニーズ」や「ジャニーズ2号店」と言われてしまうこともありますが、そういった揶揄を吹き飛ばせるほどの実績を残せていないのも、また事実なのです。

旧ジャニ移籍組の課題は新規ファン獲得

 今後、TOBEはどうなっていくのでしょうか? まず、旧ジャニーズからの移籍組の課題は新規ファンの獲得でしょう。

「“ジャニーズ2号店”と揶揄…」TOBEが抱えるNumber_i一強の歪み。平野紫耀らの「世界志向」が招いた想定外の事態とは
北山宏光さん画像:プレミアグループ株式会社 プレスリリースより
 北山さんや三宅さんには固定ファンが付いているものの、その多くはKis-My-Ft2時代やV6時代からのファンがスライドして応援している層と考えられ、TOBE移籍後に新たなファンを獲得できているかは大いに疑問。

 移籍組のなかでも2023年デビューで、4月18日からTBS系の深夜枠で冠バラエティ番組が始まったIMP.はまだこれからのグループでしょうが、北山さんや三宅さんがジャニーズ時代以上の人気を博すのはかなり難しいかもしれません。

 一方、TOBE発のグループであるwink firstやCLASS SEVENはポテンシャル未知数で伸びしろもあるのでしょうが、世間に“知ってもらう”機会がなかなかないのが痛いところ。


先輩番組に出演するという手法が使えず

「“ジャニーズ2号店”と揶揄…」TOBEが抱えるNumber_i一強の歪み。平野紫耀らの「世界志向」が招いた想定外の事態とは
IMP.画像:INSTYLE GROUP株式会社 プレスリリースより
 旧ジャニーズであれば、嵐やTOKIOといった人気先輩グループの冠番組に出演したり、先輩が主演するドラマに出演したりして、若手をお茶の間に認知させていくことができました。

 ですから、Number_iが冠バラエティ番組を持ったり、メンバーがドラマ主演を務めたりすれば、後輩グループのメンバーを出演させて知名度を上げることも可能でしょう。しかし現状、その手法は取りにくい状況です。

 なぜならNumber_iはアーティスト活動に専念するために、テレビ出演はほぼ音楽番組だけに絞っており、バラエティ出演やドラマ出演を封印しているからです。彼らが冠バラエティ番組を持ちたいと言えばテレビ局で争奪戦が始まりそうですし、平野紫耀さんには主演ドラマのオファーがばんばん舞い込むかもしれませんが、Number_iはその戦略を取っていません。

TOBEの基本方針が裏目に出てしまい…

「“ジャニーズ2号店”と揶揄…」TOBEが抱えるNumber_i一強の歪み。平野紫耀らの「世界志向」が招いた想定外の事態とは
Number_i画像:株式会社J-WAVE プレスリリースより
 これはNumber_iメンバーの意志によるものでしょうが、もし彼らがバラエティやドラマに出始めれば、多くのバッシングが飛び交って大変なことになりそうな予感。彼らは「世界に出て勝負したい」という理由で旧ジャニーズ事務所を退所したため、国内のバラエティやドラマに積極的に出演すれば本末転倒であり、キンプリファンをはじめとする旧ジャニファンが黙っていない可能性が高いのです。

 滝沢氏は以前、TOBEについて「僕がどうしたいっていうことより、それぞれのアーティストがどうしたいっていうことを全力でサポートする会社」と語っていました。

 このタレントファーストの方針のおかげでNumber_iはアーティスト活動に集中できているわけですが、TOBEの後輩アーティストの認知度を上げていくという側面で考えると、Number_i人気を利用できず、裏目に出てしまっているとも言えます。

どうなる? 果たしてTOBEの未来は?

 音楽番組への出演が多く、深夜帯で冠番組も始まるIMP.や、TOBE発のwink firstやCLASS SEVENの曲が爆売れしてムーブメントを巻き起こし、国民的アイドルグループ的に成長していけば、TOBE全体の人気も底上げできるのかもしれませんが――果たしてTOBEの未来はどうなるのでしょうか?

<文/堺屋大地>

【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。『日刊SPA!』(扶桑社)で恋愛コラム連載、『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。公式SNS(X)は @SakaiyaDaichi
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