新卒から18年半、テレビ朝日のアナウンサーとして、報道、スポーツ、バラエティなど多岐にわたる番組を担当してきた大木優紀さん(45歳)。

 40歳を超えてから、スタートアップ企業「令和トラベル」に転職。
現在は旅行アプリ「NEWT(ニュート)」の広報を担当。さらに2025年10月には、ハワイ子会社「ALOHA7, Inc.」のCEOに就任し、家族とともにハワイへ移住。新たなステージで活躍の場を広げています。

 第45回は、物価高のハワイで、意外とお得な価格で買える生活必需品を紹介します。(以下大木さん寄稿)

「ラーメン4000円」は本当?ハワイ物価のリアル

なぜハワイで「新潟産コシヒカリ」が安く買えるのか? ハワイ在...の画像はこちら >>
 最近、よく聞かれるのが「ハワイって物価高いんでしょ?」という声。メディアの影響もあって、「ラーメン一杯が4000円近くする」「家族で行ったら破産する」なんて話も耳にします。

 たしかに、ハワイの物価は全体的に高め。ですが、実際に暮らしてみると、「あれ? 意外とお得かも」と感じるものもあるんです。

 その代表が、お米と缶ビール。どちらも、現地で生活していると「思っていたよりお財布にやさしい」と感じる存在で、正直ちょっと驚きました。

 今回は、そんな“高いだけじゃないハワイの物価事情”を、在住者の視点からご紹介。コスパよく、賢くハワイを楽しむヒントをお届けします。

ハワイでまさかの“節約枠”? 缶ビールが安く感じる理由

 まず、ハワイのスーパーで売られているビールの安さのワケについて深掘りしてみたいと思います。

 我が家では、コストコでまとめ買いをすることが多いのですが、一般的なサイズの缶ビールが、なんと1本あたり1ドルちょっとで買えます。
しかも、日本でもおなじみのキリンビールのような、いわゆる“普通のビール”。発泡酒や第三のビールではありません。

 日本の感覚で考えると、これはかなりお得に感じますよね。我が家は、普段家で飲むお酒はほぼビール一択なので、夫に対しても「ビールはケチらず、飲んでよい!」という空気が自然とできているほどです(笑)。

 では、なぜ物価の高いハワイで、ビールは安く感じるのでしょうか。特に日本のビールが、日本より安く飲めることには驚きました。

 実は、ハワイ(アメリカ)で販売されているキリンビールなどの多くは、日本からの輸入品ではなく、アメリカ国内で製造されているため、輸入関税などが一切かかっていないのです。

 そして、なぜハワイのほうが缶ビールが安いのか。その大きな要因は、日本の酒税の高さ。実は日本はアルコールにかかる税金が比較的重く、それが価格に大きく影響しています。一方で、ハワイは全米でもビール税が高い州のひとつ。それでも1缶あたりで考えると、ハワイでかかる税金は、現在日本の1/4程度なんだそうです。


 さらに、アメリカは、まとめ買いによる割引き文化も根付いていて、特にコストコのような大型スーパーではグッと価格が下がることもあります。会員制の店舗などでは、会員価格なども適用されます。

 ハワイの定番であるコナビールのように、オアフ島内で醸造されているビールは、輸送コストが抑えられる分、価格にも反映されやすいという背景もあります。

 物価が高いと言われるハワイですが、こうした視点でみると、思わぬお得ポイントが見えてくるのも面白いところです。

新潟産のコシヒカリが30ドルで手に入る

なぜハワイで「新潟産コシヒカリ」が安く買えるのか? ハワイ在住の元テレ朝アナが語る“納得のワケ”
大木優紀さん
 続いて、お米について。

「ハワイでお米って買えるの?」とよく聞かれるのですが、結論から言うと、まったく問題ありません。むしろ、日本と同じように、質のいいお米がしっかり手に入ります。

 実は私も、渡航前は「日本から持って行ったほうがいいのでは?」と考えていたのですが、荷物制限の関係で断念。結果的には、これが大正解でした。

 というのも、ハワイでは日本のお米も含め、意外とお得に購入できるからです。

 日本で「令和の米騒動」とニュースになった価格高騰の背景には、天候不良以上に人為的な需給バランスの崩壊という政策的なミスもありました。

 一方で、国内向けとは完全に切り離された輸出向けのお米には、日本政府が補助金をだし、輸出支援を行っているので、米騒動の影響はまったくありませんでした。

 正真正銘の新潟産コシヒカリを15ポンド(約6.8kg)で30ドル(税込)で購入しています。
現在の日本での価格と比べると、むしろ少し安く買えている計算です。

ハワイで日本産のお米が安く手に入るワケ

 さらにハワイは、プレートランチ文化が根付いている土地。ごはんが主役級の存在で、アイスクリームを丸くすくい取るディッシャーで盛り付けたような、こんもりとした白米が添えられるスタイルが、ハワイの当たり前です。そのため、1人あたりの年間米消費量は、全米平均の約2倍とも言われています。

 もちろん、この背景には日本文化の影響もあります。消費量が多いので、流通量も多く、結果として、スーパーでもまとめて仕入れができ、価格が抑えられているというわけです。

 ハワイはアジア物流のハブでもあり、日本を含むアジア食材の流通網が非常に発達しています。日本からアメリカに運ぶ途中で、実は日本のお米が手に入りやすい環境が整っているのです。

 さらに、私も会社のメンバーに教えてもらったんですが、精米所から直接購入するという裏技もあります。そういった場所を使えば、新潟県産コシヒカリが7kg弱で30ドルほどで買えてしまいます。

 単位が違うので、あまりピンとこないかもしれませんが、日本の価格と比べても、むしろお得に感じる価格で手に入っています。

我慢しないハワイ旅へ。メリハリ消費のすすめ

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大木優紀さん
 我が家の食卓を支えているお米と、ちょっとした楽しみのビール。
この2つが思った以上にお得に手に入ることで、ハワイ生活のバランスがギリギリで保たれている(笑)。そんな日々を送っています。

 せっかくハワイを訪れるなら、物価が高いとはいえ、節約ばかりに気を取られていてはもったいない。

 お金のかからない自然体験など、ハワイならではの楽しみをメインにしつつ、食費は自炊を取り入れて、少し工夫してみるのもひとつの手かもしれません。

 お米を買って炊いてみるだけでも、思いがけずお得に過ごせる。そんな暮らすように旅するハワイの過ごし方もおすすめです。

<文/大木優紀>

【大木優紀】
1980年生まれ。2003年にテレビ朝日に入社し、アナウンサーとして報道情報、スポーツ、バラエティーと幅広く担当。21年末に退社し、令和トラベルに転職。旅行アプリ『NEWT(ニュート)』のPRに奮闘中。2児の母
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