(花蓮中央社)東部海域で起きた地震により大きく傾いた東部・花蓮県花蓮市の「天王星ビル」で行われていた解体作業が17日、終了した。現場では作業員らが一列に並び、犠牲者に対して祈りをささげた。


同ビルでは発災後に1人が死亡した。解体作業は5日から24時間体制で実施。途中には検察の捜査やビル内に取り残された猫の救出作業なども行われた。

責任者の周治宏さんは、作業開始時にはビルがさらに傾く恐れがあったため、急きょ鉄骨で支えたと説明。多くの余震に見舞われ、神経を使ったとしながらも、無事に任務を終え、ほっとしていると語った。

作業員の一人は、毎日現場のがれきを見て、複雑な気持ちになったと苦しい胸の内を吐露。
できることは可能な限り早く解体し、被災者や周辺住民に元の生活に戻ってもらうことだったと話した。

県政府建設処水利科の張世佳科長は報道陣の取材に、今後は周辺で電気や水道、信号機、街灯などの復旧工事を行うとし、19日には道路が復旧する予定だと語った。また同ビルから近い北浜街では建物2棟の解体が行われていると述べた。

(張祈/編集:齊藤啓介)