(東京中央社)20日に総統就任を控える頼清徳(らいせいとく)副総統は9日、日本の国会内で開かれた超党派の議員連盟「日華議員懇談会」の総会にビデオメッセージを寄せ、台湾と日本の関係について「生死を共にする運命共同体となっている」「台湾有事はすなわち日本有事、日本有事はすなわち台湾有事だ」と強調した。

頼副総統は、日華懇と台湾の友情は半世紀を超え、台日関係上重要な役割を果たしていると説明。
日華懇が台湾の国際社会への参加を支持する決議案を毎年採択していることや、新型コロナウイルス流行時に日本から台湾へのワクチン供与や台湾から日本へのマスクなどの医療物資の提供の実現に貢献したことなどに言及し、台日関係を大きく進歩させたと語った。

また今後は蔡英文(さいえいぶん)総統が築いた良好な基礎の上で、引き続き台湾の人々をけん引して日本など理念の近い国との交流や協力を拡大させたいと意欲を示した。さらに日本とは相互に信頼できるパートナーとなり、共同でインド太平洋地域の平和と安定により貢献することを望むとした。

蔡総統もメッセージを寄せ、今後も引き続き台日の友好関係を共に促進し、さらなる交流の1ページを開きたいと語った。

総会には台北駐日経済文化代表処の謝長廷(しゃちょうてい)代表(大使に相当)や蔡明耀(さいめいよう)、周学佑(しゅうがくゆう)両副代表らも出席した。

総会では、世界保健機関(WHO)総会への台湾のオブザーバー参加を強く支持することや、台湾の環太平洋経済連携協定(TPP)加入に向けた研究チームの立ち上げを盛り込んだ2024年度の基本方針が採択され、決議文が日華懇会長の古屋圭司衆院議員から謝代表に手渡された。


また謝代表には、台日地方交流を重視し、台湾を支持する日本の地方自治体首長でつくる団体の立ち上げを提唱したなどとして、感謝状が授与された。

(戴雅真、楊明珠、温香貴/編集:齊藤啓介)