遺体が発見された住宅の捜査中に現金約1000万円を持ち去った罪に問われた大阪府警の元警察官の男の初公判が25日、大阪地裁で開かれ、男は「警察の信用を裏切った」と謝罪しました。

起訴状によりますと大阪府警・南堺署刑事課の警部補だった後藤伸被告(52)は今年3月、堺市南区の集合住宅で70代の男性の遺体が見つかった部屋を捜査中に現金約1000万円を持ち去った占有離脱物横領罪に問われています。



逮捕時の警察の調べに対し後藤被告は「ゴルフや飲食などで、家族に内緒の借金が数百万円あった」と話していて、現金は警察が回収して遺族に返金したということです。

25日に大阪地裁で開かれた初公判で、後藤被告は起訴内容を認めました。

検察は冒頭陳述で「金庫の上にあった現金入りの封筒を見つけ、借金返済に充てられると考え、犯行に及んだ」と指摘しました。

後藤被告は被告人質問で「内緒の借金がバレたら妻に離婚すると言われ、子どもにも会えなくなり、家族関係を維持したいと思った」「現場に現金入りの封筒を見つけ、これで借金が返済できると思い気持ちが高ぶった」などと犯行に至る動機について語りました。

一方で「警察の信用を裏切った」と述べて、亡くなった男性の遺族や大阪府警の同僚の警察官らに謝罪し、自身の家族に対しても謝罪の念を示しました。

検察は「警察官の立場を利用して他人の家に入り、同僚警察官の目がない隙に犯行に及び、物欲を抑えきれず、ギャンブルの借金返済に充てられると考えた犯行」「警察組織への信用を失墜させた悪質な犯行」などと非難し、拘禁刑1年を求刑しました。

一方で弁護側は「懲戒免職処分を受けて社会的制裁を受けたうえ、元妻や父親が管理監督をして更生を誓っている」として、執行猶予付きの判決を求めました。

判決は来月22日に言い渡される予定です。

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