大阪都構想。来年春の住民投票が現実味をおびてきましたが、これほど急ぐ理由は?

 6月3日午後、大阪府議会の本会議で可決された大阪都構想の制度設計を担う法定協議会の設置議案。



 大阪市議会では5月27日に可決しているため、3日をもって法定協議会の設置が決まりました。

 法定協議会では大阪市を特別区に再編する上で、区割り案や財源の配分、住民投票の時期など多岐に渡って議論されます。

 まさに制度の「設計図」を作る場で、1回目の挑戦では2年以上にわたり23回、2回目では3年以上をかけ37回、法定協議会が開催されてきました。

 しかし…

 (大阪府 吉村洋文知事)「今任期中において大阪都構想の実現、住民投票の実現を目指す」

 5月17日、吉村知事は維新大阪市議団の要請に応じる形で来年春の知事選への出馬を表明。その条件としたのが、「住民投票を知事選と同じ日に実施すること」でした。

 来年春の住民投票となると、想定される法定協議会の実施回数は、前回の約4分の1となる10回だけ。住民投票に向けた手続きを考慮すると、実施が見込まれる期間は半年あまりしかありません。

 そうまでして急ぐ必要はどこにあるのでしょうか。維新の関係者は…。

 (維新関係者)
 「統一地方選挙をやって次どうなるか分からない。やるなら今がいいだろう」
 「(知事は)どっちも過半数を占めている今がタイミングだと思っているのでは」

 維新の会は現在、市議会では過半数、府議会では議席の7割近くを占めていて、法定協議会でも会派構成に応じて委員の数が割り当てられれば有利に議論が進められることになります。

 住民投票まで「期限ありき」ともとれるこのスケジュールについて、先ほどの府議会でも厳しい指摘が相次ぎました。


 (公明 吉田忠則府議)「これでは維新の、維新による、維新のための法定協に陥ることは明白です。党内事情のために自身の進退にまで言及し、同日実施を強硬に主張するのは選管への圧力になりかねません」
 (自民 須田旭府議)「選挙で信を問うてから行うべきだという維新の会の市議団の慎重姿勢が知事の再出馬表明を受けてどう整理されたのか、政党内の事情を優先したのではという疑念を持たざるを得ません」

 住民投票まで約1年という期間で果たして議論は尽くせるのか、指摘に対し吉村知事は…

 (大阪府 吉村洋文知事)「会議、日程を含めて集中して審議していこうと思う。政策論に集中して、ノウハウもあるので集中審議を行えば十分できると思う」

 吉村知事は、法定協議会を6月中旬までに立ち上げたいとしていますが、自民党大阪市議団は不参加を表明しているほか、公明党大阪市議団も不参加の可能性を検討していて、先行きは不透明のままです。

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