モデルで女優の三吉彩花(19)が、10月スタートの新ドラマ『エンジェル・ハート』(日本テレビ系/毎週日曜22:30~)で初の連ドラヒロインを務めることになった。

 同作は往年の人気マンガ『シティーハンター』の続編である同名作品が原作。

先日、俳優の上川隆也(50)がシティーハンターこと冴羽リョウ役だと発表されたことでも話題になった。

 三吉は台湾マフィアのボスの娘で殺し屋の「グラス・ハート」こと香瑩(シャンイン)を演じる。香瑩は殺し屋として生きる日々に心を痛めて自殺しようとするが、事故死した冴羽のパートナー・槇村香の心臓を移植されて生き延びるという設定だ。

 近年は人気マンガ・アニメの実写化ラッシュとなっているが、そのたびに原作ファンからの猛烈な批判が発生するのが恒例。映画やドラマに仕立て直すために設定が改編されることが多く、さらに二次元キャラを実際の人間が演じることで無理が生じるためだ。

 ここ最近でも、公開中の映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』や21日放送予定のスペシャルドラマ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
』(フジテレビ系)などが強烈なバッシングにさらされた。特に放送中のドラマ『デスノート』(日本テレビ系)に出演している佐野ひなこ(20)に対する批判は大きな騒ぎになったことで知られる。

 今作も根強いファンがいるだけに批判が起こるかと思われたが、上川が冴羽役だと発表されると「悪くない」「イメージに合ってる」などと好評。「アニメDVDを数百本所持」「バラエティー番組でお薦めのアニメに『無敵超人ザンボット3』を挙げる」といった筋金入りのオタクぶりも手伝い、ファンからほとんど批判されない状況になった。

 しかしヒロインとなると話は別。三吉が演じる香瑩は美麗なタッチで知られる原作者・北条司が描いた超絶美女であり、かなりハードルが高い。
実写化作品におけるファンのキャスト批判は、大半が女性キャラに対するものだ。

 だが、三吉に関しては以下のような好意的な意見が大半を占めている。

「この女優さん知らなかったけど、かなり香瑩のイメージに近いな」
「ふむ、このくらい美人だったら悪くない」
「この娘はよく知らないけど、雰囲気は合ってそう」
「三吉彩花ちゃんくらい美人だったら納得」

 三吉ファンが抜擢を喜ぶのは当然だが、驚くべきは彼女の存在をあまり知らない原作ファンまで称賛している点だ。これは近年の実写化作品では異例中の異例といえるだろう。

 三吉は小学生時代からジュニアモデルとして活動し、2010年にアイドルグループ「さくら学院」に加入。同年にファッション誌「Seventeen」(集英社)の専属モデルにも選ばれた。
抜群の素材ながら当時はそれほど目立った存在でなかったが、2012年にグループを卒業してモデル・女優としての活動を本格化させると注目度が急上昇した。

 昨年放送されたドラマ『GTO』(フジテレビ系)では心に闇を抱えた不登校児を演じ、ネット上で「あの美少女は誰?」「ロリコンといわれてもいいから付き合いたい」などと騒がれる事態に。同年に土曜お昼のバラエティー『メレンゲの気持ち』(日本テレビ系)のサブMCに起用され、今春から美人女優ばかり出演することで知られる資生堂「TSUBAKI」のCMキャラクターにも抜擢された。

「同じ『Seventeen』専属モデルである人気女優・広瀬すず(17)と比較されるほどの美貌の持ち主。カワイイ系の広瀬に対し、三吉は正統派の美人タイプです。落ち着いた雰囲気で年齢よりも大人っぽく見えることがありますが、それが今作の香瑩役では大きなプラスになっている。
顔の作りも『北条司キャラ』のイメージに近く、これならファンが納得するのもうなずけます」(アイドルライター)

 見た目は完璧として後は演技力が気になるところだが、三吉は2012年公開の出演映画『グッモーエビアン!』での演技が好評を博し、第67回毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞を受賞するなど女優としての実力も折り紙つき。マンガファンからも認められた三吉が今回のヒロイン抜擢をきっかけに、大ブレイクしそうな気配だ。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)