演習には米国、フランス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど7カ国が参加した。
6日には、ルソン島北部パオアイの海岸で88式地対艦誘導弾の発射訓練を実施した。現地入りした小泉進次郎防衛相とフィリピンのテオドロ国防相が見守る中、ミサイル2発を約75キロ離れた海上の標的の船に発射。日本とフィリピン双方が命中を確認した。
自衛隊が国外での演習で実弾発射訓練を実施したのは初めてだ。背景には、フィリピンと相互往来を容易にする円滑化協定(RAA)が昨年発効し、武器や弾薬が持ち込みやすくなったことがある。
同誘導弾は陸自の自走式対艦ミサイルシステムで、洋上の敵艦船を低高度で攻撃する能力を持つ、いわゆる「攻撃型」ミサイルだ。
日米比は、訓練は特定の国を想定したものではないと説明する。しかし今回は、フィリピンが中国と領有権を争う南シナ海でも多国間演習を実施した。
テオドロ国防相は日本の防衛装備移転三原則の改定を歓迎するなど、日本との連携に期待を示している。
米軍が中東地域に戦力を集中させる中、アジア地域への抑止力低下の懸念が指摘されている。海洋進出を強める中国をけん制する狙いは明らかだ。
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小泉防衛相は、退役させる海自の「あぶくま」型護衛艦の輸出に向けてフィリピンと協議に入ることを決めた。インドネシアとベトナムも日本の中古護衛艦の取得に興味を示している。
高市早苗首相は連休中に訪問したオーストラリアで、日本の「もがみ」型護衛艦(能力向上型)をベースに共同開発を着実に進めることで一致した。
政府は装備品を「同志国」へ輸出することで、地域の抑止力が向上すると説明する。
だが、殺傷能力のある武器輸出は紛争を助長することにならないか。
訓練とはいえ、自衛隊の国外での攻撃型ミサイルの発射は自衛の範囲を超えている。高市首相の台湾有事を巡る発言以降、中国側との対話はほとんどできていない。軍拡一辺倒の姿勢はかえって緊張を激化させる危険をはらんでいる。
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中国は南シナ海を核心的利益と位置付けている。その中国に対抗するための多国間枠組みが形成されつつある。
合同演習の強化もその一つで、米国、フィリピンは日本が中核的な役割を担うことに期待を示している。
ただ、自衛隊がこの地域に乗り出せば中国は対抗措置として尖閣諸島での活動を活発化させる恐れがある。
火中の栗を拾う姿勢が抑止力たり得るのか。対中包囲網の拡充強化が沖縄の負担増に直結することがあってはならない。

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