白石は『豊臣兄弟!』で、主人公・小一郎(仲野太賀)の幼なじみで初恋の相手・直役を演じた。名古屋の特別展では、ドラマと連動し、豊臣秀長と兄・秀吉、彼らをとりまく織田信長、徳川家康、黒田官兵衛、藤堂高虎、千利休、高台院らゆかりの品々をはじめ貴重な歴史資料を紹介。兄弟の生き様、2人が駆け抜けた時代を浮き彫りにする。
――ひとあし先に、展示をご覧になった感想をお聞かせください。
白石:とても立派な美術館で、たくさんの展示物を見ることができ、背筋が伸びました。展示されているもの自体もとても状態がよく、「豊臣兄弟!」の世界観を感じながら見ることができて、貴重な時間でした。
――気になった作品や注目したい展示などはございますか。
白石:「肩衝茶入 銘 薬師院(かたつきちゃいれ めい やくしいん)」です。秀長の所有とわかる唯一の茶入と伺いました。ヒビが入ったり、欠けたりすることもなく、こんなに綺麗な状態で保存されていて驚きました。
――ドラマは天下一の補佐役とも称される秀長の目線で描かれています。直の視点から見て、小一郎(秀長)の魅力や支える力は、どんなところにあると感じましたか?
白石:直の目線から見ると、平和的な解決をひねり出してくれる思考の柔軟性に安心感を覚えていたのではないかと思います。
――展覧会では、秀長・秀吉や、周囲の人物ゆかりの文化財や歴史資料でこの時代を紐解きますが、直のように「史実には登場しない人物」を演じるには、役作りの難しさもあったと思います。どのような想像を手がかりに、どんなイメージで演じられましたか?
白石:秀長のことを調べていくことが大切だと思いましたが、秀長について残されているものが少なかったので、豊臣と書かれている本を図書館で借りました。たくさん本に触れるなかで直が生きていた時代背景に触れることができたので、そこから役作りを考えることが多かったです。
また、直は秀長が侍を志す原点になる存在で、背中を押すようなセリフが多く、脚本から得られる直のまっすぐさをいかに伝えるかを考えながら役作りをしてきました。
――ドラマの第9回のラストで、小一郎は「強うなって、直が見たかった世を作ってみせる」と語りました。展覧会では、その後に秀長・秀吉が実際に作り上げた世の中や、成功した秀長の姿をたどることができますが、もし直がそれを見たとしたら、どんな思いを抱くと思いますか?
白石:祝言は挙げられませんでしたが、すごく誇らしい自慢の旦那様だと思っていたと思います。この活躍は、直にとっても嬉しいはずですし「やっぱり自分の目に狂いはなかった」と、思っているのではないかなと思います。
――展覧会がきっかけでドラマを見る人もいれば、ドラマを見ていて展覧会に来る人も多くいらっしゃると思います。展示の中で“ここに注目すると面白い”「これはドラマ視聴者に刺さる!」と思った“ポイントがあれば教えてください。
白石:物語はこれから進んでいきますが、展覧会を見ることでこれからの物語の予習になると思います。
――今回の展覧会の会場であり、ドラマの舞台でもある名古屋について、印象に残っている思い出はありますか。
白石:イベントなどで名古屋を訪れる機会がたくさんあったので、私にとって印象深い場所です。
また、私の会ったことのない親戚がドラマをきっかけに電話をくれて、名古屋にも自分を温かく見守ってくれる親戚がいることを、ドラマを通じて初めて知りました。
――最後に、これから徳川美術館にご来館くださる皆さまへ、ひとことメッセージをお願いします。
白石:前期と後期で展示内容も変わるので、一度だけでなく、二度三度と見てもらうことで、大河ドラマ『徳川兄弟!』の奥行きを感じながら楽しんでもらえるのではないかなと思います。ぜひ皆さんにお越しいただきたいです。

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