◆米大リーグ ロッキーズ4―3ドジャース(18日、米コロラド州デンバー=クアーズフィールド)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が18日(日本時間19日)、敵地・ロッキーズ戦に「1番・DH」で先発出場。9回2死一塁で迎えた5打席目に右前安打を放って連続試合出塁記録を「50」に伸ばし、1923年にベーブ・ルースが記録した「51」に王手をかけた。

球団史上3位タイ。4打席目までは敵失と打撃妨害で塁には出たが、記録は出塁扱いとならず、ラストチャンスで記録をつないだ。チームは逆転負けで連勝は「4」でストップ。19日(日本時間20日)は、佐々木朗希投手(24)が今季初勝利を期して先発する。

 “野球の神様”が手招きしていたのかもしれない。大谷に、なかったはずの打席が巡ってきた。9回2死から直前の代打・スミスが執念の二塁内野安打でつなぎ、実現した“最後”の挑戦権。3球目のチェンジアップを見逃さなかった。110・4マイル(約177・7キロ)の鋭いライナーが右前に抜けた。一打同点の好機を演出したが、後続が倒れてチームの連勝は「4」でストップ。それでも自身の連続試合出塁記録を土壇場でつなげてみせた。

 偉大な存在の背中に手をかけた。

この日で50試合連続出塁に到達。球団史上3位タイ、そして1923年のベーブ・ルースが持つ「51」にあと1と迫った。同じ二刀流で活躍した「野球の神様」に並ぼうとする大谷に、ロバーツ監督も「これまで十分に称賛してきたけど、本当に驚異的だ。最後の打席で何か起こすと期待していた。本当に別格の存在だよ」と感服した。

 流れはよくなかった。初回先頭の1打席目は、一塁への平凡なゴロに全力疾走すると、相手の悪送球を誘ったが、記録は失策で出塁にはならず。さらに8回先頭の4打席目は外角高め直球にスイングを繰り出した際、バットが捕手の出したミットに当たる。大谷もすぐにアピールし、打撃妨害で一塁への進塁権が与えられたが、捕手の失策扱いになりノーカウント。右手のマメも気にする姿が目立った。チャンスはついえたか―と思いきや、味方の奮起で得た最後の打席で、文句なしの形で決めた。

 100年分のエールを受け取った。

試合前の調整を終え、クラブハウスへと引き揚げる時だった。ベンチ前付近にいた車いすで来場した女性に駆け寄り、丁寧にサインと握手を交わした。大谷に優しい笑みをこぼさせたのは、今年2月に100歳の誕生日を迎えたケリー桃代さん。長崎出身の日本人で、19歳の時に被爆した経験も持つ。現在は米ユタ州ソルトレーク在住で、この日はデンバー在住の娘と観戦。「夢みたいです。日本の誇り。(野球は)人生の楽しみ」と感無量の様子だった。

 アジア記録の18年・秋信守には残り「2」とし、メジャー記録では49年のT・ウィリアムズの「84」も現実味を帯びてきた。「ストライクに来れば振るし、シンプルに何も考えずに作業だと思って」と淡々と語っていた大谷なら、前人未到の「100」にも夢が膨らむ。(竹内 夏紀)

 ◆ベーブ・ルースの連続試合出塁 米国のスポーツの記録を扱う「Opta STATS」社の公式Xによると「ベーブ・ルースはキャリアのなかで30試合以上の連続試合出塁記録を複数持っており、最も長いものは1923年の51試合です」としている。

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