“風呂キャンセル”という言葉に象徴されるように、疲れた日の美容ルーティンは想像以上に重い。メイクを落とす、スキンケアをする、髪を乾かす。
さらに日中は紫外線対策、コスメ選びでは口コミやランキングをチェック…。きれいでいたい気持ちはあるのに、やることが増えるほど、美容そのものに疲れてしまうこともある。そんな“美容疲れ”に対し、腸内環境から肌を考えるアプローチが広がりつつあるという。

■“健康のため”だけではない腸活へ、UVバリア、口コミ沼…“美容疲れ”展も開催

 一般社団法人発酵性食物繊維普及プロジェクトは11日、都内で「新腸活最前線 発酵性食物繊維 “腸×肌”トレンド発表会」を開催。発酵性食物繊維を起点に、腸内環境と肌の関係や、美容領域における腸活の広がりが紹介される中、ミツカンが展開する「Fibee(ファイビー)」の取り組みにも注目が集まった。

 ファイビーは、発酵性食物繊維を手軽に摂れる食品ブランド。クッキーやグラノーラなど、日々の食事や間食の中で取り入れやすい商品を展開しており、1食あたり発酵性食物繊維を3グラム以上摂れるよう設計されている。

 同ブランドは2024年のローンチ時、「善玉生活」を掲げてきたが、2026年度からは「善玉美容」へとコミュニケーションを変更。登壇した株式会社Mizkan グロース事業グループ マーケティング&ダイレクト本部 マーケティング部 マネジャーの栗原祐己氏は、その狙いをこう話す。

 「これまでは『善玉生活』として、発酵性食物繊維を日々の食生活に取り入れる提案をしてきました。2026年度からは『善玉美容』として、腸活を健康のための習慣にとどめず、美容の文脈でも伝えていきたいと考えています」(栗原祐己氏)

 その象徴的な取り組みが、渋谷ヒカリエで開催された「美容疲れ展」だ。会場では、美容にまつわる12種類の悩みを掲示し、来場者が最も共感する“美容疲れ”を選ぶ企画を実施。
速報値では、年間を通じて紫外線対策を意識し続ける「UVバリア疲れ」が1位となった。

 2位は、口コミやランキングを見ても最適解が分からなくなる「口コミ沼疲れ」。3位は、帰宅後の入浴やメイク落としすら面倒に感じる「キャンセル葛藤疲れ」だった。美容への関心があるからこそ、紫外線対策も、情報収集も、日々のケアも続けている。ただ、その積み重ねがいつの間にか負担にもなっている。今回の結果からは、そんな生活者の本音が見えてきたという。

■見える肌、見えない腸…肌不調の背景にある“負のループ”

 では、なぜ“美容疲れ”に発酵性食物繊維なのか。発表会では、皮膚科医で、まいこホリスティックスキンクリニック院長の山崎まいこ氏が、発酵性食物繊維を取り入れた肌へのアプローチについて講演した。

「今は、美容の領域でも腸活を取り入れることが当たり前になってきています。肌表面のケアだけでなく、食事や腸内環境を含めて整える“インナーケア”の視点が広がっています。美容医療の現場でも、レーザーや注入治療など肌に直接働きかける施術だけでなく、まずは体の炎症状態や栄養状態、腸内環境といった内側の土台を整えることが重要だと考えています」(山崎まいこ氏)

 肌は目に見えるため、赤みや乾燥、荒れといった変化に気づきやすい一方で、腸は体の内側にあるため、状態の変化を自覚しにくいという。

「腸は体の中にありますが、実は肌と同じように外界と接している器官です。
肌は目に見えるので炎症や不調に気づきやすいですが、腸は見えないため、状態の変化に気づきにくい。腸内環境が乱れると腸のバリア機能が低下し、本来は通しにくい物質が体内に入り、炎症につながる場合があります。その影響が肌のバリア機能にも及ぶことで、肌状態が不安定になる“負のループ”につながるのです」(山崎まいこ氏)

 肌にも影響を及ぼす腸の環境。栗原氏は、「発酵性食物繊維を、単なる健康習慣ではなく、肌やコンディションを支える美容習慣としてどう日常に落とし込むか。ファイビーを通じて『食べたい』という気持ちと、『きれいを損ないたくない』という思いを無理なく両立できる提案をしていきたい」と語った。
編集部おすすめ