人気作家・吉本ばななの短編小説を原作に、日本と台湾の合作で映画化された『シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE』が、6月26日より公開される。主演は岸井ゆきのと、台湾の俳優ツェン・ジンホア。
このたび、「第28回台北映画祭」星光首映部門への出品が決定し、監督の真壁幸紀からコメントが寄せられた。

 本作の原作は、短編小説集『ミトンとふびん』(新潮社)に収録された「SINSIN AND THE MOUSE」。最愛の母を失った主人公・ちづみが、旅先の台北で“シンシン”という男性と出会い、喪失感を抱えながら少しずつ再生していく姿を描く。

 ほかの主演作で「第79回カンヌ国際映画祭」に参加していた岸井。相手役を務めるツェン・ジンホアも、出演作が相次いで台湾で大ヒットを記録し、“億万の幸運星(スター)”とも呼ばれる注目俳優だ。2025年公開の映画『我が家の事(原題:我家的事)』では、「第62回金馬奨」最優秀助演男優賞を受賞している。

 『ボクは坊さん。』『すくってごらん』などで知られる真壁監督が、脚本も手がけ、言葉や国境を越え、孤独や喪失を抱えた二人が静かに心を通わせていく姿を繊細に映し出す。本編の大半が台北で撮影されている。

 本作は、スコットランドで開催された「第22回グラスゴー映画祭」でワールドプレミア上映され、「圧倒的な演技、見事な演出、そして映像表現が光る」「喪失が生み出す虚無をこれほどまでに捉えた映画は稀」「人生に再び恋をする映画のように感じられた」といった声が上がるなど、現地観客からも高い評価を得た。

 今回出品が決まった「第28回台北映画祭」は、6月26日から7月11日まで台湾・台北市で開催。オープニング作品はタレントの渡辺直美と台湾の俳優、ジャスパー・リウ主演のホラーコメディ『Oh My Ghost! Oh My God!(英題)』、クロージング作品には台湾を代表する俳優の一人、リー・リージュン主演の『The Grandmaster’s Gift(英題)』が決定している。
ツェン・ジンホアは同映画祭のアンバサダーにも抜てきされている。

 真壁監督は今回の出品に際し、「もう3年前になりますが、ジンホアさんと初めて会った、台北の喫茶店でのことを、よく覚えています。その頃は、まさか彼がアンバサダーを務める映画祭で上映がかなうなんて、想像もしませんでした」とコメント。

 さらに、「上映会場の一歩外を出れば、そこは、ちづみとシンシンが心を通わせたロケ地。私たちにとって、特別な映画祭である台北映画祭、とても楽しみです」と喜びを語っている。

Copyright (C) 2021 by Banana Yoshimoto All rights reserved.
Japanese original edition published by Shinchosha Publishing Co., Ltd., Japan in 2021.
The permission to use the original novel to produce this movie has been arranged with Banana Yoshimoto through ZIPANGO, S.L.
(C)2026映画「SINSIN AND THE MOUSE」FILM PARTNERS
編集部おすすめ