本作は、田村茜による同名漫画(ゼノンコミックス/コアミックス)を実写映画化した作品。監督は、映画『チア男子!!』で長編映画デビューを果たし、ドラマ『silent』『海のはじまり』、映画『バジーノイズ』など、繊細な人間描写で支持を集める風間太樹が務める。
人見知りで控えめな性格の女子大生、“モブ子”こと田中信子を桜田、信子が恋心を寄せるアルバイト先の大学生・入江博基を木戸が演じる。そのほか、早瀬憩、唐田えりか、草川拓弥、荒木飛羽、古舘寛治らが脇を固める。
解禁された最終予告では、“その他大勢”として周囲から一歩引いて生きてきた信子の日常に、入江という小さくも温かな光が差し込んでいく様子が描かれる。
最終予告では、劇的なドラマではなく、どこまでも些細で、だからこそ胸を締め付ける恋の断片の数々が映し出される。
ガタゴトと揺れる電車のシートで、お互いを意識しながら緊張の面持ちで隣り合う時間。高く積まれた荷物に手を伸ばした瞬間に、偶然触れそうになる指先。夜のファミレスで正面から向き合い、あふれそうになる感情に思わず潤んでしまう瞳。濁りのない真っ直ぐな想いが交錯するその空気感は、まさに「最高純度のラブストーリー」そのものだ。
さらに、お祭りの提灯が照らす夜道を、戸惑いや葛藤を抱えながらも手を引いて走り出すシーンも登場。言葉を重ね、不器用な日常を積み重ねていくたびに、世界のすみっこにいたはずの2人の輪郭が、少しずつ鮮明になっていく。
一方で、恋が進むほどに募っていく不安や臆病さも、本作の大きな魅力だ。相手を大切に思うほど、自分の不器用さに気づき、傷つくことや離れてしまうことが怖くなる――。誰もが経験したことのある“恋の痛み”が、シンガーソングライター・にしなが書き下ろした主題歌「クローバー」に乗せて叙情的に描かれる。
風間監督ならではの、言葉にならない感情を映し出す繊細な演出も健在。視線の交わし方や、触れ合いそうで触れ合わない距離感など、静かな空気の揺らぎが、2人の恋をよりリアルに、ドラマチックに浮かび上がる映像となっている。
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