――娘さんの彼氏への「右ストレート」という愛ある引き継ぎの儀式について、実際に拳を交えた(寸止めの)瞬間の彼氏さんの反応や、その時のお父さまの心境を詳しく教えてください。
「嫌がったり戸惑ったりすることもなく、『はい、受け止めますよ』という感じでお茶目なポーズでしっかり私の右ストレートを受け取ってくれました。気持ちの中では『今まで俺たち家族が大事に守ってきた娘を、これからはお前に託すぞ。頼んだぞ!』という思いでした。27年間ずっと家族の中心にいた娘の人生の中心が、これから少しずつ自分たちから彼へ移っていくんだと思うと、やっぱり父親として寂しさもありました。うれしい、幸せになってほしい、でも寂しい…。いろんな感情が入り混じった結果が、あの右ストレートだったのかもしれません(笑)」
――大事な娘さんをかけた真剣勝負の場としてなぜボウリングを選ばれたのか、そしてその白熱した対決の様子をお聞かせください。
「もともとは彼の方から『お父さん、最近ボウリングにハマってるんですよ。今度行きましょう!』と誘ってくれたのがきっかけです。私自身、昔ボウリングにハマっていて多少自信があったので、『今日の結婚の許可は“仮”だ!本当の許可はボウリングで俺に勝ってからだ!』という冗談から勝負になりました。もちろん勝っても負けても最初から結婚を認めるつもりでした。
――お父さまと彼氏さんが右ストレートやボウリング対決で熱いやり取りを交わしている間、当の娘さんはどのようなご様子でその光景を見守っていらっしゃったのか教えてください。
「娘はずっとニコニコしていました。私が昔ボウリングをやっていたことを黙って彼を油断させようとしていたのに、娘が『パパ、ボウリング上手くなかったっけ?』とあっさりバラしてしまって(笑)。私としては娘がその時間ずっと楽しそうに笑っていたことが一番うれしかったです。家族みんなが娘の結婚を笑って祝っている姿を見せられたことは、父親として良かったなと思っています」
――このようなお父さまからのユニークな儀式や勝負に本気で応じてくれた彼氏さんに対して、同じ男として、また父親としてどのような印象を抱かれたか教えてください。
「こういう場面で一緒にバカをやって笑える人は好きですね。嫌な顔ひとつせず、全力で乗っかって一緒に楽しんでくれました。そんな彼を見て、父親として『この人なら娘を託しても大丈夫かな』と少し安心しました。」
――27年間大切に育ててきた娘さんが彼氏さんに「連れて行かれた」今、改めてお2人の未来に向けてどのような家庭を築いていってほしいか、お父さまの願いをお聞かせください。
「やっぱり一番は、笑って暮らせる家庭を作ってほしいです。これからは『この子を守らなきゃ』という親としての役目を、彼と娘の2人にバトンタッチするような気持ちです。今回のボウリングの日のように、何年経っても2人で笑っていられる家庭を築いてくれたら、父親としてそれ以上望むことはありません。
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