「うつわ」の魅力は奥深い。愛好家にすら、その作品の時代や生まれた地域が想像できないものも多い。
オーストリアのウィーンで生まれたルーシー・リーは、ウィーン工芸美術学校でろくろを用いた制作に魅了され、陶芸の道へと進んだ。作家としての地位を確立しながらも、1938年に戦争で亡命を余儀なくされ、作陶の場をイギリスのロンドンへ移した。ろくろから生み出される優雅なフォルム、象嵌(がん)や掻き落とし技法による独創的な文様、豊かな色彩など、その作品は今も多くの人々を魅了し続けている。
同展では、ウィーンで出会ったヨーゼフ・ホフマンや、ロンドン時代に知り合ったバーナード・リーチ、ハンス・コパーなど、リーと交流のあった作家たちの作品をあわせて展示。日本を中心とした東洋のやきものとの関係性も見直す。制作初期から円熟期まで、リーが出会った場所、人、もの、時代背景を交えながら作品をひも解き、その造形の源泉や作品に表された信念に迫る。庭園美術館の本館は、朝香宮家の自邸だったアール・デコ建築であり、うつわ本来の魅力を引き出す邸宅空間での鑑賞も魅力の一つ。
開館時間は10時~18時(入館は閉館の30分前まで)。8月7・14・21・28日(いずれも金)は夜間特別開館のため21時まで開館。











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