林野庁事業アクセラレーター『SUSTAINABLE FOREST ACTION』とも連携

鳥取県八頭郡(やずぐん)智頭町(ちづちょう)(町長:金兒英夫、以下 智頭町)と株式会社Spero(本社:東京都目黒区、代表取締役:高橋 ひかり 以下、Spero)は、「中山間地の事業創出を目的とした連携に関する協定」(以下、本協定)を締結しました。
この協定に基づき、Speroは、鳥取県智頭町を舞台に、林野庁事業で、森林づくりの課題を林業人材と異分野の事業開発経験者のオープンイノベーションで解決する、アクセラレータープログラム『SUSTAINABLE FOREST ACTION』(以下、SFA)のフィールドワークを実施します。
本協定では、SFAを皮切りに、外部の人材を呼び込み、事業アイディアのフィールドワーク、そのほかによって検討を重ね、智頭町をはじめとする中山間地域が抱える社会課題、林業課題を解決することのできる事業を創出することを目指します。
また、2021年4月28日、本取り組みのキックオフイベントとして、 金兒英夫町長をお招きし業務連携協力の包括連携協定締結式を執り行いました。

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■取組背景・概要:
鳥取県八頭郡(やずぐん)智頭町(ちづちょう)は、面積の9割以上を森林が占めています。人口急減・超高齢化という日本の各地域が直面する様々な課題の課題先進地域であり、林業をはじめとする地場産業の継承が難しくなっています。林業は、都市への一極集中と少子高齢化が招いた「担い手不足」、グローバリゼーションや木材に代わる材料流通による「国産材需要の低下」、加えて木材サプライチェーンの複雑化・不透明さに伴う「原木価格の下落」など複雑な課題を抱え、衰退が進行しています。山間地における林業衰退は、地域経済の衰退のみならず、CO2吸収源や水源涵養、生物多様性の維持など、環境保全の役割を持った森林そのものの維持の難しさに繋がります。

そこで、智頭町とSperoは、地方山間部が抱える「人口減少による事業衰退」「林業の担い手不足」「国産材需要の低下」などの課題に対し、「異分野人材、外部人材との共創により事業を創出する」ことで、林業をはじめとする地場産業を事業機会として捉え直し、持続可能な事業モデルおよび雇用の創出を目指します。
また、本協定において、事業創出や事業検証に取り組むにあたり、taskall株式会社(代表取締役:星野 大輔 以下taskall)が、智頭町に地域密着型で、智頭町内の地域住民・地域ステークホルダーの体制構築およびプロジェクトマネージメントを行います。
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■『SUSTAINABLE FOREST ACTION』について:
 『SUSTAINABLE FOREST ACTION』は、林業人材と異分野人材のオープンイノベーション*によるアクセラレータープログラム*です。林業・山間地域の課題を解決し、持続的な森林づくり・産業を創出することを目的とした林野庁事業です。令和元年度より始まり、今年度は3期目の開催となります。

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 SFAでは、林業人材と異分野人材の参加者を募集し、審査の上双方の人材から成るチームを構成します。
約2ヶ月間のアクセラレータープログラムで、事業開発の講座、事業専門家の伴走支援、林業フィールドでのニーズ検証などを提供し、参加者はこの期間でアイデア創出から事業プランまで練り上げていきます。令和元年度は1社、令和2年度は2社の会社が立ち上がりました。

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 智頭町およびSperoは、令和3年度のSFA参加者に向けて、林業および周辺産業のステークホルダーによる見学・体験会を実施します。また、参加者がいつでも事業アイディアの検証を行えるよう、智頭町のフィールドを提供すると同時に、プログラム終了後の、本格事業化・法人設立にあたっても全面バックアップを行います。

 詳細は下記の特設WEBサイトをご参照ください。
(特設WEBサイト)https://www.sustainable-forest-action.net/

 SFAを皮切りに、智頭町およびSperoは、山の資産価値を最大活用する『森林資産』運用ビジネスや地域産品の6次化プロデュースと販売促進など、中山間地域を活性化する事業創出に取り組んでまいります。

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■本協定における取り組み:
1. 『SUSTAINABLE FOREST ACTION』における連携:
面積の9割以上が森林の町である智頭町の環境を生かし、『SUSTAINABLE FOREST ACTION』の参加者に向けて、智頭町を実証フィールドとして、智頭町の各関係者をマッチングします。また、本プログラム発事業における智頭町内での法人・支社設立や継続的な実証を全面支援します。

2. 県外の事業者の誘致:
SFA以外でも、今後Speroが主催・関与するインキュベーションプログラム*やアクセラレーターとの連携などを通じ、林業ベンチャーをはじめとするベンチャー企業、SDGsに取り組む大企業、また、県外の個人やチームなどの誘致を行います。智頭町内の各関係者との連携を推進し、智頭町の経済活性・文化振興に繋げます。

3. 起業家育成・事業開発講座の提供:
事業開発の基礎、ビジネスモデル、マーケティング、財務計画など、Speroの事業開発講座を、智頭町の起業やビジネスに関心のある層に提供することで、経営人材を育成します。また、連携に基づき智頭農林高校の教育活動を応援します。


4. ローカルベンチャーの創出と拡大:
智頭町内での起業家育成や、県外人材や県外企業とマッチングなどを通じ智頭町内でのローカルベンチャー創出および既存事業者の事業拡大に取り組みます。また、智頭町内の企業や、事業アイディアを持つ個人・チームを対象に、事業アドバイスを行うオンライン相談会も随時実施します。
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<智頭町 金兒英夫町長よりメッセージ>
国内で有数の伝統林業地として栄えた我が智頭町は、他の林業地と同様に、木材価格の低迷、林業の担い手不足等々、苦しい状況が続いている中にあっても、間伐をはじめとする森林整備の推進、林業の担い手育成のための仕組みづくり、智頭杉の需要拡大に向けた新用途の開発や販路拡大などに鋭意取り組んでいます。
時代が移り変わろうとも、林業は本町の基幹産業であることに変わりはありません。この度の協定締結により、本町が新たな山の仕事づくりの場になることにつながり、これが生業として定着することを心から願っています。
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<株式会社Spero 高橋ひかり氏よりメッセージ>
 戦後の国策と経済成長、都会への一極集中、グローバリゼーションなどが進んだ結果、日本の多くの地域社会では、その土地固有の産業が衰退し、地域社会で少子高齢化が進む、ひいては、自然環境の保全もままならないという課題を抱えています。
地域社会に、今の時代にあった事業と仕組みを構築し、持続可能な「循環」を作ることが求められています。
 「グローバル資本主義」からSDGsを中心に据えた「ステークホルダー資本主義」に転換しつつある今、課題先進国である日本の地域課題を解決するビジネスは、世界につながっていくと考えています。今回、智頭町と智頭町の皆さん、taskallさんにご協力いただきながら、智頭町を舞台として、日本の真の地域課題を解決するビジネスアイデアの事業化に誠心誠意取り組んでまいります。
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<taskall株式会社 星野大輔氏よりメッセージ>
 私自身、2015年から智頭町と関わらせていただき、その魅力に惹かれ、昨年より移住いたしました。400年を超える人工林の産地としての文化や歴史、豊かな自然環境や暮らしを大切にする町民の方々、伝統を大切にしながらも新たな挑戦をする人やチームを、町をあげて応援する智頭という舞台は、まだ答えのない事業や取り組みを育むことができる魅力的なフィールドだと考えております。  
 一方で、課題先進国である日本の課題はほぼ全て揃っており、新たなチャレンジは待ったなしの状態でもあります。
智頭町はもちろん、他の地域でもモデルとなる事業を創出するために、中継機能として参画させていただき、一過性とならない共創関係づくりと適切なプレーヤーの巻き込みを推進してまいります。

■『Spero ソーシャルインキュベーター』について:
株式会社Speroは、ソーシャルインキュベーターとして、社会課題解決を目指した新規事業を支援するインキュベーション・アクセラレータープログラムを提供しています。
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WEB: https://spero.co.jp/

*オープンイノベーション:異業種、異分野が持つ技術やアイデア、サービス、ノウハウ、データ、知識などを組み合わせ、革新的なビジネスモデルやサービス、組織などを共創する方法論のこと。
*アクセラレータープログラム:新規事業・ベンチャーの成長を加速するため様々な支援を提供する事業開発プログラムのこと。
*インキュベーションプログラム:新規事業・ベンチャーをアイディア段階から伴走して支援する事業開発プログラムのこと。通常、アクセラレーターではすでに法人格が存在するベンチャーを対象とするが、Speroではアクセラレーターもインキュベーションプログラムと同義語で用いている。

<本件に関するお問い合わせ>
鳥取県智頭町企画課 担当: 酒本(さけもと) Tel: 0858-75-4112
株式会社Spero 代表取締役 高橋ひかり Tel: 03ー6665ー0890 info@spero.co.jp
taskall株式会社 代表取締役 星野 大輔 Tel: 090-6933-9965 d.hoshino@task-all.co.jp

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