システムを、より速く、より高品質に、そして適正な価格で。

システム開発において永遠の課題とも言えるこのテーマに対し、クラスメソッドでLINEアプリ総合支援を展開している「リテールアプリ共創部」が提案するのは、ベストプラクティスをアセット化(型化)し、ハーフスクラッチ開発スタイルで顧客に価値を提供する新しい形です。


今回は、このリテールアプリ共創部でマッハグループを牽引する日吉と、マッハグループ内のビルドチームのマネージャーの高垣へのインタビューです。AIとアセットを掛け合わせることで、これまでの開発スタイルをどう塗り替えようとしているのか。その舞台裏と、彼らが描くAI時代の「共創」の未来について話を伺いました。

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地道なアセット化が生む新しい価値

--- まず、このチームのミッションを教えてください。

日吉:私たちのミッションは、これまでビジネス効果が証明された機能や取り組みを「アセット化」し、顧客へ提供する価値のスピードを最大化することです。強みは、システム導入にもAIをフル活用することで、コーディングだけでなく、システム品質を保ちながら適正な価格で、かつこれまでよりも短い期間で価値を届けられる点にあります。現在は私と高垣の他、兼務含めて約5名が所属しています。

--- アセット化とは、具体的にどのようなイメージでしょうか?

日吉: 簡単に言えば、クラスメソッドが蓄積してきた技術的知見や実装パターン、また、これから顧客に求められるであろうニーズの強い機能など、多様なノウハウをテンプレート化することです 。私たちはSaaSのように固定された製品を売るわけでも、毎回ゼロから作るフルスクラッチ開発をするわけでもありません。その中間に位置する「ハーフスクラッチ」というポジションで価値を提供しています。

チームのスタート当初は、アセット化の意味合いは「事前に用意しておく」程度だったかもしれません。しかし現在は「いかに生成AIを活用し、柔軟に対応できるか」という視点で業務を進めています。このスタイルを採用する際、「何をアセット化するか」という視点が非常に重要になります。


今は生成AIでコードを素早く書ける時代です。例えば、アセットとしてコードを用意しすぎることは、逆に柔軟性を損ねる要因になりかねませんし、作った労力が無駄になりえます。

高垣:私たちは単にコードを用意するだけでなく、「コンテキストのアセット化」を重視しています 。例えば、会員証や認証、ポイント管理といった共通機能のパターン(機能アセット)だけでなく、どうすればKPIが改善するのか、なぜこのアプリが必要なのかといったノウハウ、さらには顧客に深くヒアリングするためのナレッジまで蓄積しています。

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背景にある危機感:生成AIが変えるIT企業の生存戦略

--- なぜ今、このチームがクラスメソッドに必要だったのでしょうか。

日吉: 背景には強い危機感があります。生成AIの台頭により、これからは顧客の要望に沿っていそうな、いわゆる「それっぽいもの」が安価かつ高速に作れる時代になりました。

そんな時代がくると、従来の費用も時間も必要なフルスクラッチ開発や、「言われたものを作るだけ」の受託開発は、顧客からも求められずに価格競争に巻き込まれてしまうでしょう。

だからこそ、私たちはアセットと生成AIをフル活用し、同じものを二度とゼロから作らない仕組みを構築しています。そこで捻出した時間を「顧客のビジネスを成功させるための対話」という、より人間的な仕事に充てることで、価格以上の付加価値を提供したいと考えています。

--- 開発プロセス自体も大きく変わっているようですね。

日吉: 以前は要件整理からワイヤーフレーム作成、顧客との要求すり合わせまで、大半のプロセスが手作業で対応されていました。しかし現在では、顧客要求を整理したら、即座にAIとアセットを組み合わせ、場合によっては営業段階から顧客の要求を予想し、プロトタイプをお見せするというステップにシフトしています。
もちろん、この営業段階でお見せするデモの構築にもAIを導入し、スピードアップに貢献しています。

高垣:これまでは、要件整理で両社の認識が合わないまま、会話が空中戦になることもありましたが、現在のプロセスなら、顧客は初めから動くものを見ながら確認ができるので、認識の齟齬による手戻りが劇的に減り、中間成果物としても高いクオリティのものが提供できるようになりました。プロトタイプの内容を開発に流用することもできるため、さらにスピードを追求することができます。最近では、エンジニアである私自身も一人でベンダーと顧客の3社で打ち合わせを行う等、スピードアップによって捻出した時間を顧客と会う時間にしています。

もちろん技術面でもさまざまなアセット化が進んでいます。コード生成、レビュー、テスト、ドキュメント更新もAIを活用しています。さらに、そこに技術力のあるクラスメソッドのエンジニアたちが作ってきた、セキュアかつ高精度なテンプレートコードが加わるため、その結果、高品質で運用保守にも繋げやすいというメリットが生じています。

--- 実際に「ビルドチーム」が組織されてから、どのような変化がありましたか?

日吉:明確なのは、開発期間の短縮です。これまで主流だったフルスクラッチでの開発には、納品まで数ヶ月~半年かかっていましたが、今では2~3ヶ月で納品可能なレベルにまで期間が短縮されています 。

高垣:エンジニアの働き方も変わりました。これまではフロントエンド、バックエンドと担当を分けていましたが、今はアセットとAI支援により、1人のエンジニアがフルスタックに全領域をカバーできます。結果として、PM1名+エンジニア1~2名という非常にコンパクトな布陣で1プロジェクトを完結できるようになりました。
かつ、プロジェクトを経験すればするほど、アセットも洗練されるので、より速く成果を出せるようになる実感があります。

AI×アセットで開発を「爆速」に。顧客価値を最大化するクラスメソッドの「ビルドチーム」とは?


業界を越えて、顧客の目的を共に達成するパートナーに

--- これまでどのような業界の支援をされてきたのでしょうか?

高垣:ビルドチームを含め、これまでクラスメソッドがご支援してきたLINEミニアプリの事例の中でも、既に皆様に公開しているだけで、Jリーグ様、サンリオ様、ダイブ様、旭化成ファーマ様などがあり、業界は多岐にわたります 。

日吉:特にサンリオ様からは、「私たちが抱える課題への理解が深かったからクラスメソッドを選んだ」という、開発支援会社冥利に尽きるお言葉をいただいております。我々が重視し始めた「顧客のビジネスを成功させるための対話」に重きをおくことが、我々の強みとなって顧客に伝わり始めているのではないかと感じています。

--- 最後に、これから「LINEミニアプリ」の構築を試みる企業様にメッセージをお願いします。

日吉:LINEミニアプリは、「実店舗とオンラインを繋ぎたい」といった小売系のお客様との相性が非常に良いと考えています。また、「何を達成したいかは決まったが、どう実現すべきか分からない」という手段で迷われている段階のお客様も大歓迎です。私たちがこれまでの知見を詰め込んだアセットを持って、皆さんの「共創パートナー」として伴走します。

高垣:リテールアプリ共創部は、単なる受託開発ではありません。お客様のビジネス成功に向けて、対話を重ねながら、アジャイルに開発を進めていくチームです。決まったものを作るだけでなく、議論を重ねながらより良いものを模索し、一緒に作り上げていきたいお客様にはぴったりだと思います。ぜひお待ちしています。


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