私たちの新商品、「醸造珈琲」。

グラスに注いだ瞬間、

多くの人が少し戸惑った表情を浮かべます。


「これ、本当にコーヒーですか?」

「なんだか酔ってしまいそう」

そんな声が自然とこぼれます。

「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち


その理由は、コーヒーチェリーを自然発酵させる製法にあります。

今、多くの人の注目を集めている醸造珈琲。

なぜこの味が生まれたのか、その背景にあるストーリーをお伝えします。

■ コーヒーを「醸す」という考え方

「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち


では、普通のコーヒーとは何が違うのか。

最大の特徴は、コーヒーチェリーの状態で発酵を細かくモニタリングしながら、香味を設計していく点にあります。

完熟したコーヒーチェリーを手摘みで収穫した後、密閉容器の中で発酵させます。

「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち


▲温度・湿度・圧力を管理する発酵部屋



そうすると、天然の酵母や乳酸菌が働き、果実の中の成分がゆっくりと変化していきます。

「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち


▲オークバレルでの発酵試験ロット

発酵の温度や時間、進行の状態によって、最終的な香味は大きく変わります。

ワインにおいても、発酵条件によってアロマや味わいの骨格が変わるのと同じです。

今回のロットでは、カカオや黒糖を思わせる甘い香りと、心地よい余韻を目指しました。

「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち




そのために、約30℃の環境でおよそ2週間発酵を進め、進行の状態を見極めながら、50%前後の段階で止めています。

■ 味わいの新しさ

この工程から生まれる味は、従来のコーヒーのイメージを大きく変えます。

グラスに注いだ瞬間に立ち上がるのは、発酵由来の複雑な香りです。


ワインを思わせる芳香と、どこか醤油のような醸造された旨みのニュアンスが重なります。

口に含むと、ハイカカオのチョコレートのようなほろ苦さの中に、果実のようなやわらかな甘みを感じます。

■ 雲南でコーヒーをつくるということ

醸造珈琲の出発点は、雲南省にある自社農園「軍馬渓谷農園」です。

私たちは2016年、この地でコーヒーの栽培と加工を始めました。

「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち


コーヒーづくりは、自然の影響を強く受ける仕事です。

同じように見える年はひとつもなく、その日の状態で判断することが求められます。

農園主のリーは、よくこう言います。

「We just focus on making the coffee.」

「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち


この10年、特別なことをしてきたわけではありません。

ただ、毎日コーヒーに向き合い続けてきました。

「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち


▲左から工場長のション氏、農園主のリー氏、そして私

決まったやり方を繰り返すのではなく、

その年の状態を見ながら、収穫や発酵、乾燥の方法を少しずつ変えています。

「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち


▲6tのコーヒーチェリーを処理可能な乾燥機

そうして、ようやく一杯になります。

そして、コーヒーを届ける場所として、大阪に「KOUNOU-COFFEE」を構えました。

産地でつくったものを、そのままの意図で届けるためです。



「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち


▲大阪・東三国にある焙煎所カフェ



どこで、どのようにつくられたのか。

どんな考えで、この味が生まれているのか。

そうした背景ごと、コーヒーとして渡していきたいと考えています。

「飲めばわかる。

気になるなら、農園を見に来てもらってもいい。」

そう言えるコーヒーを、つくっています。

「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち


■ 醸造珈琲という考え方

飲んだ瞬間、初めて出会う味のはずなのに、どこか懐かしい。

そんな感覚があります。

それは、日本の暮らしに深く根づいてきた発酵の感覚に触れているからかもしれません。

「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち


醤油や味噌、日本酒のように、麹や酵母が原料の糖やタンパク質を分解し、旨味や香りへと変えていく。

そうして時間をかけて味を育てていくという考え方です。

そしてその感覚は、私たちがコーヒーをつくる雲南の土地にもあります。

プーアル茶をはじめ、発酵を活かした文化が日常の中に息づいています。

遠く離れた土地でありながら、同じように時間と自然に向き合いながら、味をつくっていく。


「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち


その二つの感覚が重なったとき、このコーヒーは「新しいのに懐かしい」ものとして感じられるのだと思います。

■ コーヒーに、新しい時間をつくりたかった

多くの人にとって、コーヒーは朝や昼に飲むものかもしれません。

目を覚ましたいときや、集中したいとき、仕事の合間に飲むものとして親しまれています。

けれど、醸造珈琲は少し違います。

私たちが思い描いたのは、仕事終わりの静かな夜です。

照明を少し落とし、ワイングラスに注いで香りをゆっくり味わう。

一口ずつ飲みながら、チーズやナッツ、ドライフルーツを合わせる。

「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち


そんな時間に寄り添うコーヒーです。

もちろん、砂糖や香料は一切加えていません。

ワインのような余韻がありながら、アルコールは0%。

お酒を控えたい日でも、気持ちを満たしてくれます。

だから私たちは、この一杯を「酔わない夜の贅沢」と呼んでいます。

■ まだ名前のない文化を、少しずつ育てていくために

私たちの挑戦は、まだ始まったばかりです。


「これ、本当にコーヒーですか?」醸造珈琲という新しいかたち


▲農園の子どもたち

コーヒーづくりに新たな可能性を見出した醸造珈琲。

それは、自然と技術の力によって生まれた、新しい一杯です。

新しいのに、どこか受け入れやすい。

驚きがあるのに、遠くは感じない。

そんな体験を、より多くの人に届けていきたいと考えています。

ぜひ、ご自身の手でこの味わいを確かめてください。

ご自宅用はもちろん、大切な方への贈り物としてもおすすめです。

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