歌舞伎俳優の市川團十郎が21日、東京・豊洲の魚河岸水神社で歌舞伎「團菊祭五月大歌舞伎」(5月3~27日)の夜の部「助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)」で使用する江戸紫の鉢巻きの贈呈式に出席した。

 「助六―」では、代々の市川團十郎家の俳優が助六を勤める際に魚河岸へあいさつに行き、旦那衆から舞台で使用する鉢巻きを贈呈される伝統がある。

鉢巻き(目録)を受け取り、成功祈願を行った團十郎は「2026年、現代では江戸の感覚がなくなっていますが、歌舞伎や魚河岸、『助六由縁江戸桜』という演目には江戸の情緒があふれた場面がちりばめられている。父(12代目團十郎)から教えてもらったように演じられるように頑張っていきたい」と抱負を語った。

 江戸の色男の代表格と言われた花川戸助六を演じる。「江戸のいい男と現代のいい男では基準が違う。ただ、粋であることが大事。今の13代目團十郎として、江戸の2代目團十郎たちが作ったような、いい男を乗せていく作業になるのではないのかな。古典の良さ、現代のいい男と言われる、雰囲気を出せるように努力したい」と気を引き締めた。

 300年以上続く、市川團十郎家の歴史で、市川新之助市川海老蔵、市川團十郎という異なる3つの名前で「助六由縁江戸桜」の助六を演じるのは当代團十郎が初めて。「新しい境地にいかないといけない。経験を生かしたい」と力を込めた。

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