仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)は7日、中国で独身でいることを選ぶ女性がますます増えていると報じた。
記事は、「夫や子どものいない未来に憧れる若い女性が中国で増えており、政府に思わぬ挑戦を突き付ける形になっている」と説明。
その上で、中国の人口は2年連続で減少し、出生数が過去最低を更新し続けており、政府は硬軟織り交ぜたさまざまな対策を行っているものの、「記録的な若者の失業率と景気後退の中で、教育を受けた女性たちがこれまでにない不安感に直面するようになり、“独身主義”を貫くようになっている」と説明した。
また、2021年に中国の15歳以上の独身者の数が過去最高の2億3900万人に達したこと、22年には婚姻件数が過去最低を記録したこと、21年に都市部の若者約2900人を対象に行われた調査では44%の女性が結婚するつもりはないと回答したことを紹介。加えて晩婚化が進んでおり、中国人の平均初婚年齢は10年の24.89歳から20年には28.67歳に上がり、上海市の昨年の調査では男性の初婚年齢は30.6歳、女性は29.2歳になったことを伝えた。
記事は、「中国では女性の教育や労働参加は大幅に向上したが、そうした女性たちが(子を産み育てよという)政府の宣伝に抵抗を強めているというジレンマに直面している」と指摘。
そして、南寧市在住の24歳の女性の「よく考えた末に、結婚も出産もしないと決断した。両親は受け入れてくれている。男性とデートしたり同棲したりするのは良いと思うが、子どもは莫大(ばくだい)な資産投資でリターンは微々たるもの」との言葉を紹介。独身を選ぶ女性の多くが、自己探求への渇望、中国の家父長制的な家族モデルへの失望、進歩的で理解がある男性パートナーの不足といった理由を挙げているとした。
記事は、カリフォルニア大学デービス校の舒暁玲(シュー・シアオリン)社会学教授の「高等教育を受けた女性が増えている。