台湾メディアのTVBS新聞網は21日、台湾人観光客が奈良のシカに火をつけようとしたことが日本で批判の的になっていると報じた。

このほどSNSに投稿された動画には、奈良公園とみられる場所で観光客が横になるシカの頭や体に枯草を乗せ、「ライター持ってるよ。

(シカが)寒がっているんじゃないか」「火をつけたら燃えちゃうよ」などと話す様子が映っており、批判の声が殺到した。

TVBS新聞網は「多くの日本人は当初、この行為をしたのが大陸人(中国人)だと思っていたが、台湾のネット上では当事者らがライターのことを『頼打(ライダー)』と言っていることから台湾人であることは明らかという声が上がっている」と伝えた。「頼打」は日本語の「ライター」の音に漢字を当てた台湾独特の言葉で、中国では使われないためだという。

同メディアは「幸いにも当事者らは実際に火をつけることはなく、冗談に終わったが、過去にも奈良公園でのマナー違反が問題視されてきた」とし、台湾の「旅行の達人」であるジェシー氏が「シカと触れ合う際は必ず現地の店で販売されている専用の鹿せんべいを購入しないといけない。過去に持参したエサをシカに与える行為が問題になった」と注意を呼び掛けたことを伝えている。

一方で、中国と間違えられて台湾が害を被ったケースもあるとして、ニュージーランドのハンバーガー店「Fergburger」での騒動にも言及した。台湾人客の注文票に店員が差別用語である「chingchang」と記して騒動になったといい、店側は公式に謝罪したが、その謝罪文が現地の台北経済文化代表処ではなく中国大使館に送られたことで、新たな議論を呼んでいるという。(翻訳・編集/北田)

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