中国メディアの環球時報によると、ドイツメディアのドイチェ・ヴェレはこのほど、「米国の農家は中国との貿易戦争に耐えられるか」とする記事を掲載した。
記事はまず、「トランプ米大統領の貿易政策が市場の変動に対する懸念を引き起こし、不確実性に直面している米国の大豆農家は、関税と輸出減少のリスクを乗り越えることができるだろうか」とし、デラウェア州サセックス郡で12歳の時から家族と農業に従事してきたジョシュ・メシックさん(27)の声を紹介した。
記事によると、メシックさんの農場では、トウモロコシや大豆、小麦、大麦を生産している。メシックさんは現在の市場の不安定さを懸念しているといい、「今は確かに恐ろしい時期だ」と語る。短期的には、輸出が減少すれば、一部の農産物は国内の消費者にとって安くなる可能性がある。しかし、トウモロコシや小麦、大豆のコストが小売食品価格に占める割合は比較的小さい。メシックさんは「市場価格が最も高くなるのは通常、5月と6月の植え付けシーズンだ。問題なのは、それまで待つべきか、それとも今作物を売るべきかということだ。中国が私たちから何も買わないと決めたらどうなってしまうのだろうか」と語る。
トランプ大統領の貿易政策により市場シェアを失うことを懸念している大豆農家はメシックさんだけではない。別の農家は「トランプ大統領の決断に不安を感じている。短期的な損失に耐えなければならないなら、政府が支援してくれることを願う」と語る。
トランプ大統領は、特に中国への輸出が何年も減少している米国の大豆農家への財政支援をまだ発表していない。米国大豆協会幹部のカレブ・ラグランド氏によると、米国の農家は2018年の貿易戦争からまだ回復していない。