台湾メディアの三立新聞網は7日、台湾に留学中の日本人学生の行方が分からなくなり、母親が急きょ日本からやって来る出来事があったと報じた。

台湾内政部移民署によると、行方が分からなくなっていたのは台湾南部の高雄市の大学に通っていた千葉県出身の4年生の男子学生。

男子学生は最近、大学を頻繁に欠席するようになり、日本にいる母親も本人と連絡が取れなくなっていた。心配した母親が台湾に渡り、日台交流協会の紹介を通じて、移民署に捜索を依頼するために訪れたという。

同署によると、母親は中国語が分からず、移民署専門チームのオフィス前を行ったり来たりしていたところ、たまたま日本語が話せる職員が気付いて案内した。日本語で事情を聞き取り、すぐに男子学生の捜索を開始。幸い、翌日には無事本人を発見したという。

記事によると、母親は涙ながらに何度も感謝の言葉を述べ、「忘れられない母の日になった。台湾は愛と優しさに満ちた国」と語ったという。移民署が撮影した写真には、男子学生と母親が並んで椅子に座っている様子が写っている。なお、連絡が取れなくなっていた詳しい理由については分かっていないとのこと。

男子学生の捜索を担当した専門チームの隊長・趙志成(ジャオ・ジーチョン)氏は「多くの外国人が故郷を離れて台湾で学び、働いている。もし、不安や孤独を感じることがあれば助けを求めてほしい」とし、各国の言語で支援を提供できる体制を整えているほか、移民署では「外国人生活相談ホットライン」を設けていると案内した。(翻訳・編集/北田)

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