上海にある復旦大学付属中山病院が7月29日に明らかにしたところによると、世界有数の医学ジャーナル「ランセット」に「世界的な肝がん予防・治療戦略と行動計画」が掲載されたことが分かりました。これは、創刊から200年以上の歴史を持つ同誌で初めて、中国の専門家が先頭に立ち、日本、韓国、米国、スペイン、フランス、イタリアなどの国と地域の51人の著名な専門家と共同で作成した画期的かつ重要な報告書です。
今回発表された報告書は、世界の肝がん症例の60%が予防可能であることを明らかにしました。専門家委員会は2050年までに肝がんの新規発症と死亡者数の上昇傾向を逆転させるには、世界の毎年の年齢調整罹患(りかん)率を少なくとも2%低下させなければならないと科学的に推計しています。
報告書が明らかにした重要な発見の一つは、世界的に肝がんの病因が顕著に変化している点です。代謝異常関連脂肪性肝疾患(MASLD)と代謝異常関連脂肪肝炎(MASH)が急速に増えていますが、肥満や糖尿病がMASLDからMASHへの進行を加速させています。
データによると、MASH関連の肝がん症例の割合は2022年の8%から2050年には11%に増加し、増加幅は35%に達すると予想され、先進国では特に深刻です。同時に、アルコール関連の肝がんの割合も19%から21%に上昇しています。専門家は、「糖質の多い飲食、肥満、不健康な生活様式が世界の肝がんの地図を塗り替えつつある」と警告しています。(提供/CRI)