シンガポールメディアの聯合早報は19日、インドメディアの報道として、中国が化学肥料、レアアース鉱物、シールドマシンのインド向け輸出を再開させると報じた。

エコノミック・タイムズによると、中国の王毅(ワン・イー)外相は訪問先のインドで18日、同国のジャイシャンカル外相に対し、両国関係が正常化に向かうのに伴いこれら3項目に関するインド側の要望に中国が応じ始めていることを保証した。

これはジャイシャンカル外相が7月に王外相と会談した際、インドが中国に対して示した三大要望であり、関係者によるとインド側はこれら物資輸送がすでに始動していると理解しているという。

また、ヒンドゥスタン・タイムズは、中国がこれら物資の対インド輸出をほぼ1年停止してきたことから重大な転換だと指摘した。インドにとって中国はレアアース、シールドマシンの重要な供給国であり、化学肥料輸入に中国が占める割合は約3割に上っていたという。

報道は、「現在、米国はインドに強硬な立場を取っている」としてロシアとの関係を巡る非難や関税措置に言及。その上で、インドと中国は不確実な情勢を共に乗り越えるために対話を維持していくことが必要だと指摘した。(翻訳・編集/野谷)

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