中国メディアの界面新聞は14日、韓国・現代自動車(ヒョンデ)が海外で好調な電気自動車(EV)ブランド「IONIQ(アイオニック)」を中国市場に投入すると報じた。

記事によると、現代自動車はアイオニックの中国市場への本格参入をこのほど発表した。

今月24日に開幕する北京モーターショーで初の量産モデルを披露し、発売は年内を予定。計画では今後3年以内に4モデル前後を投入する。現地ニーズに対応するため、中国・寧徳時代新能源科技(CATL)のバッテリーや北京初速度科技(モメンタ)のスマート運転システムを採用。生産をめぐっては、中国合弁の北京現代による現地化生産が報じられている。

北京現代はこれまで、初の純電動車「羿欧」を発表しているが、その成果は期待に届いていないという。

記事は、「アイオニック5」の「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」受賞などを伝え、アイオニックの投入について北京現代の李鳳剛(リー・フォンガン)総経理が「現代自動車が対中投資をさらに強化し、中国市場をより重視するという厳粛な表明だ」と述べたことを紹介した。

一方で、「アイオニックが海外で評価を得ている間に中国の新エネルギー車市場は拡大期に入ったが、この重要な時期に現代自動車は電動化リソースのより多くを欧米市場に振り向けた」と言及。「アイオニックは中国市場に投入されず、北京現代は販売縮小の圧力に耐え続けた」と記し、2014年の116万台をピークに北京現代の販売台数は下降を続け、25年はピーク時の5分の1に満たない約21万台にとどまったと伝えた。

記事によると、在韓米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備をめぐる中韓の問題が北京現代の発展における転換点となったものの、根本原因は製品の不明確なポジショニングや中国ブランドの台頭、保守的なブランド戦略にある。また、現代自動車は中国市場での電動化対応が遅く、重要な成長機会を逃したという。

世界で人気のアイオニックも中国市場ではまだほとんど認知されておらず、Z世代の新エネ車購入に関する調査で従来の合弁ブランドを志向する人の割合はわずか5%だった。また、アイオニックの価格帯に関しては、中国市場で最も競争が激しい15万~30万元(約350万~700万円)と予測されている。

記事は、先行する比亜迪(BYD)、問界(AITO)、理想(リ・オート)、小米(シャオミ)、テスラなどが価格、装備、スマート化でしのぎを削る中、アイオニックは高度に成熟した市場で差別化を図る必要があると指摘。また、海外で電動化の実力を証明した現代自動車は中国市場でその実力を再現し、実際の成果を示すことができるかどうかが問われていると伝えた。(翻訳・編集/野谷)

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