中国メディアの央視新聞は12日、中国国家鉄路局が鉄道分野の科学技術イノベーションに関する第15次5カ年計画(2026~2030年)を発表したと報じた。時速400キロでの高速鉄道の営業運転や時速600キロの高速磁気浮上式鉄道(リニア)の研究、人工知能(AI)の活用などを進め、2030年までに鉄道の近代化を主導する科学技術イノベーション体制をおおむね構築する方針だ。

計画では、2026~2030年に鉄道分野の科学技術イノベーション拠点を約30カ所新設するほか、重要な基幹技術において100項目以上のブレイクスルーを実現し、重大な科学技術成果を500件以上生み出すことを目指すとしている。また、鉄道建設などを対象に20件以上の代表的な活用事例や実証プロジェクトを展開するという。

車両などの技術開発では、時速400キロでの営業運転に対応する高速鉄道車両の改良設計を進め、CR450型高速鉄道車両のシリーズ製品を開発する。車両と線路、橋、トンネル、電力供給、通信・信号設備などを連携させる技術体系や、点検・保守体系の整備も進める。また、時速600キロの高速磁気浮上式鉄道について、研究や国産化に向けた重要技術の試験・検証を段階的に進めるほか、高標高地域向けの鉄道設備の開発や、環境配慮型のスマート設備への高度化にも取り組む。

旅客サービスでは、鉄道のオンライン予約システム「12306」を単なる乗車券購入サービスから、移動全体を支援するスマートサービスへと発展させる。利用者の個別のニーズに応じ、複数の交通機関を乗り継ぐ移動計画を一括して提案できる仕組みを目指す。

デジタル化も計画の重要分野に位置付けられている。鉄道分野向けの大規模AIモデルやデータセット、計算能力を支えるインフラの整備を加速し、質の高い業界向けデータセットを20種類以上構築するほか、AIの代表的な活用事例を20件以上創出する。デジタルツインやAIなどの技術を、列車の運行、車両・設備、鉄道建設、安全対策などに幅広く導入する方針だ。

さらに、標高の高い地域や海峡横断ルート、地下深部での鉄道建設に関する重要技術の開発を進めるほか、異常気象や地質災害に備え、線路や橋、トンネルの耐災害設計技術、迅速な復旧を可能にする設備や施工技術を開発する。災害発生後の監視・評価・復旧を一体化した技術体系の構築や、新エネルギー機関車や環境配慮型の建設、低炭素の運用・保守技術の開発と実用化を進め、鉄道分野の二酸化炭素排出量を2030年までにピークアウトさせることを目指す。

(翻訳・編集/北田)

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