ポール・マッカートニーの妻、ステラ・マッカートニーの母として知られる写真家リンダ・マッカートニーが、70年代~80年代にかけて撮影したポラロイド写真をここに紹介。

「ビートル」と結婚する前のリンダ・マッカートニーは、写真家リンダ・イーストマンとして知られていた。
彼女はローリング・ストーン誌の表紙(エリック・クラプトン)を撮影した最初の女性であり、ジミ・ヘンドリックスやボブ・ディラン、そしてビートルズなどのアイコンを撮影した。

70年代から1998年に56歳で乳がんで亡くなるまで、リンダはカメラを家庭生活に向けていた。『リンダ・マッカートニー:ポラロイド・ダイアリーズ』は、スコットランドのキャンベルタウンにある農場で撮影されたマッカートニー夫妻の親密なスナップショットが多数掲載されている。「彼女はただ被写体を見ていたんだ」とポールは同書のまえがきに記している。「彼女の写真の多くはワンクリックで生まれている。目の前で起きていることが素敵な写真になるか見極めているんだ。そして、そのタイミングで正確にスナップ写真として捉えてきた。彼女は何度も何度もそうやってきたから、いつも驚かされたよ」

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70年代初頭から90年代半ばまでのポラロイドには、ポールが歯を磨く様子や、リンダが若いステラとセルフィーをしている愉快なショットも含まれている。「私たちがこの本で目にしているのは、彼女の写真における、よりプライベートな側面だと思います」と、編集者のReuel GoldenとBritish Journal of Photographyの元編集者はローリングストーン誌に語っている。「それは彼女の視点とビジョンを反映していますが、ほんのり気さくで親密なものになっています。(...)これが彼女にとって、家族との関係性を表現する手段だったのでしょうね。そして、これらの写真には並外れて有名なファミリーの、爽やかで自然体の姿が映し出されていると思います」

この写真集には、アダム・アントやプリテンダーズのクリッシー・ハインドといったリンダの友人たちも登場する。
「彼らはしばしばデモテープのように、適切な録音よりも良い雰囲気を掴んでいる」と、ハインドは同書の前半に記している。彼女はリンダが最後に撮影した人物の一人で、リンダとポールの家で撮影されたポートレートのなかに含まれていた。それはごく当たり前のように、ポラロイドだった。

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亡き妻リンダが撮影した、ポール・マッカートニーと家族の素顔(写真ギャラリー)

「電話」
イングランドのサセックスにて、80年代に撮影。
Linda McCartney © Paul McCartney

亡き妻リンダが撮影した、ポール・マッカートニーと家族の素顔(写真ギャラリー)

「歯磨き中」
撮影場所不明、80年代に撮影。
Linda McCartney © Paul McCartney

亡き妻リンダが撮影した、ポール・マッカートニーと家族の素顔(写真ギャラリー)

「ハッピー」
撮影場所不明、70年代に撮影。
Linda McCartney © Paul McCartney

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亡き妻リンダが撮影した、ポール・マッカートニーと家族の素顔(全11点)
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